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これを見てもタイに行けるか。『闇の子供たち』レビュー


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ネタバレありあり

 

本日もレビューです。『闇の子供たち』08年の作品です。

ストーリーはこんな感じ。

 

タイで日本人が臓器移植手術を受ける事になり、提供者の子供が生きたまま臓器をえぐり取られるという衝撃の事実を知った記者の南部(江口洋介)。彼は社会福祉センターで働く恵子(宮崎あおい)とともに、姿を消した少女の行方を探るのだった。

 

衝撃的なシーンがてんこもりです。ファーストシーンから病に冒された女児の斑点だらけの顔面のアップです。そのあとも幼児売買、児童買春など子供への暴力シーンの数々に目を覆いたくなります。

 

病気(エイズ)になったため、生ゴミとして捨てられ、なんとか逃げ出して故郷にたどり着いたものの、病気のせいでしょう、家の外の小屋に棄てられるように隔離され、死んでいった少女の姿が涙を誘います。また、彼女の妹も売春宿へ売られ、心臓移植のドナーとされていくのです。とにかくいろいろひどい。

 

観光に不適切という理由でバンコクでの映画祭では上映中止にされています。

公開当時、それ系の人たちからは「反日映画」というレッテルを貼られたりもしています。

 

 

実は僕はこの映画にトラウマがあります。公開当時、付き合っていた女性とデートで観に行ったのです。なんでこの作品をチョイスしたかは謎。最悪の選択です。当時は年に3回の休みはもれなくタイに行っていた時期です。その間、彼女はほったらかしなわけで、何をしているんだろうと不審に思っていたと思うんですよね。そこへこの映画を見せたものだから、おそらく変態の烙印を押されてしまったのは間違いないかと。面と向かって指摘されたことはありませんが、ほどなくしてフラれております。

 

エイズが流行っていることから80~90年代ぐらいの話だと思われます。映画のストーリーはフィクションではありますが、幼児売春や臓器売買が絡む人身取引は実際にあったお話。

主人公たちが浴びせられる「気色悪いヘンタイの日本人」という罵倒の言葉も他人事という気がしませんw 僕のようなタイリピーターに世間一般の人が抱く偏見のエッセンスが凝縮されているのです。

 

「まあ、昔の話だし、子供はストライクゾーン外だし。ましてや臓器売買なんて」と自分に言い聞せて何とか自分を取り戻したところへ衝撃のラストシーン。

 

ドキュメンタリータッチで重厚に進んできた物語が最後に銃撃戦でぐちゃぐちゃになったと思ったらまさかのどんでん返しです。ついていけなかった人、多いと思います。

 

主人公自身が幼児性愛者だったんですよね。臓器売買なんて関係ないと思っていたら、自分が買っていた店の子供がそのドナーだった。それで主人公は自殺してしまいます。

主人公の部屋には鏡の回りに児童買春が報じられた新聞の切り抜きが一面に貼られていました。きっと鏡に映る自分もその切り抜きの一部に見立てて、毎日眺めていたのでしょう。

 

これってまさに、「関係ないと思っててもあなたも加害者になるかもしれないんだよ」という製作者からのメッセージではないでしょうか。

 

相手が子供でなくても、昔のような人身売買はなくても、知らず知らずのうちに僕たちも何らかの加害者になっているのかも知れません。

 

でも僕は行くんだけどね。