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『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (16) ~バーガールの営業戦略・応用編~


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Lollipop( davetheravebangkok.comより)
 

 

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前回はお客が持つ二つの属性(金離れがいいか、逢える機会は多いか)によって、バーガールがとるであろう4つの営業戦略について読みました。

 

www.sergeant-gogo.com

今日はまず、その具体的なケースで見ていきたいと思います。

 

【ケース4】

パーはラオスビエンチャン出身、ソイカウボーイで働いている21歳。

彼女には3年の付き合いになるドイツ人の客がいる。

最初に彼と出会ったとき、パーはビエンチャンから出て来たばかりで、白人を見るのは珍しかった。その男性は20代で若く、見た目もイケていたため、好印象だった。だから、男性がオフしてくれるというと、素直にホテルへついて行って〝えっち〟をした。

パーはオフされるのが初めてだったので、朝までホテルにいたにも関わらず、ショートタイムの相場である1500バーツを出されるままに受け取った。

ドイツ人はパーが気に入ったようで、1週間ほどの短期滞在だったが帰国前日までのバーファインを先払いして、ホテルでずっと一緒に過ごすように言った。

まだ店泊だったパーは喜んでその申し出に乗った。一緒に過ごすと男性は必ずしもケチではなく、いろいろ物を買い与えてくれた。図に乗ったパーは店での衣裳を2000バーツで買ってもらったりもした。

彼との間はそれっきりだと思っていたパーだったが、2年後に再会する。

ドイツ人はタイ語学校に通っており、「学生だから以前のような大盤振る舞いはできない」という。彼の住む質素なアパートを見てパーは納得し、彼からは金銭をとらずに気が向いたときにビールをおごってもらう間柄となった。ときには〝えっち〟してしまうこともあったが、パーはお金は取らず、いくばくかのタクシー代をもらう程度だった。

やがてドイツ人はバンコクで働き始めた。すると他の女の影が見え隠れするようになったので、パーも男に対する態度を改めた。

自分からは連絡をせず、彼が望むときにアパートに会いに行く。彼も以前とは違って〝えっち〟をすると1000~1500バーツを黙っていてもくれるようになった。

パーはドイツ人の女性関係を追及することはない。それが自分のトクにならないであろうことを知っているからだ。

 

 

お客の属性の変化に対応

このケースにおいては一人の男性との付き合いにおいて、相手の属性が変化するのに応じてバーガールは相手への接し方を変化させているのがわかります。

最初の時点では商業的〝えっち〟をするだけの相手だったのが、リピートしてくれたことによって良いお客になりそうになると〝収奪戦略〟にシフトして短期間行動を共にすることで利得を引き出そうとします。

2年後に再会して、ドイツ人に以前の気前の良さがないとわかると、経済的な利得抜きの〝日和見戦略〟に移行します。もちろん相手への純粋な好意もその背景にはありますが、〝保険〟をかけるように一応関係をキープしているともとれます。

そして、男性が職を得て行動パターンが変わると、〝多角化戦略〟に移ります。ある程度男性のペースに合わせつつ、きっちりと金銭を引き出すのです。これは、それまでに培った関係性から最低限の労力で適宜収益をあげるというもので、相手の心証を悪くしてまで、多くを求めることはありません──。

 

どうかなあ、こんなにクレバーな立ち回りができるコってどのくらいいるんだろうか、と。素直に思ってしまいます。他の女の影なんかあろうものなら大立ち回り、っていうのが普通のゴゴ嬢の行動パターンではないかと。

でも、たしかにこういう感じでふるまえば、効率よく稼げそうだけれども。

 

 

 
関係の長期化と複雑化で収益アップ

一人の男性客との関係で、男性客の属性の変化に応じてバーガールが戦略を入れ替えていくというケースは「頻繁に観察される」と、著者は指摘しています。

男性客の属性は一定ではなく、常に変わるものだからです。

例えば、あるお客がそのバーガールをどう思っているかによって、金離れもリピート率も変わってくるでしょう。他に気になる女がいる場合などは、その女との関係によってバーガールへの態度も変わってきますよね。

バーガールはそんな男の気まぐれも敏感に察知することが必要だといいます。

〝商取引〟で始まったカンケイも、〝えっち〟の中身次第でそれ以外の戦略へとシフトしていく可能性があります。バーガールにとってもっとも理想的なのは多角化戦略へと向かうことです。

 

商取引戦略から多角化戦略に至る方向性のシフトは、お客の属性の変化に合わせているというだけでなくより利益を増大させるためという目的もあります。

月あたりのオフ回数が2ケタ未満という多くのバーガールにとって〝えっち〟の多売は限界があり、必ずしも儲かるやり方ではありません。

そこで彼女たちが何をするかというと、〝えっち〟以外の様々な局面で金銭的な利得を引き出すことです。すなわち、男性から金銭を得る機会を増やすことと1回ごとに得られる金額を増やすこと。そのためにバーガールはお客との関係の長期化と複雑化をめざすのです。

例えば、ディスコでボトルを入れたり、高級レストランで食事をしたり、アクセサリーを買い与えたりしてお客が支払う金額は、往々にして〝えっち〟の代金よりも高くなりがちなのです。お客の感覚ではタイの物価は安く、また買い物にはカードが使えたりもすることなどから、〝えっち〟代のときよりも金離れが良くなる傾向があるといいます。

また、関係を長期化させたいお客に対しては、バーガールは時にはお客に〝貸し〟を与えることもあります。〝えっち〟の代金を請求しないとか、食事代を払うなどして相手の歓心を買おうとする行動は短期滞在のお客にもとられる場合もあります。

そうすると、男としては「コイツ俺に惚れてるな」なんて幸せな勘違いをして、ついつい切れない関係をバーガールと持ってしまうハメになるのです。

うーん、頭が痛いw