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『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (23) ~自己評価によってゴゴ嬢がとる4つの戦略~


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『BUTTERFLIES』(HPより)

 

 

前回はゴーゴーバーがバーガールたちにとって自由競争のコロシアムである現実と、そのことによって彼女たちが自身の容姿に対してきわめてシビアに直面せざるをえなくさせていることを学びました。

彼女たちは日々の〝闘い〟を通じて自分の容姿がお客にどう好まれているかということを経験として身につけていきます。そして、その程度に応じて自分に合った営業戦略をとるようになるのです。

たとえば、若さ、顔立ち、声、姿態、プロポーションにおいて優れているバーガールはそれほど苦労せずに男性を惹きつける天賦の才を持っていると言えます。そのような女性は自分の容姿がもたらすアドバンテージが効果的である営業をするようになります。

また、自分が容姿の面で劣っていると自覚しているバーガールは、他の面でその不利を補う戦略を志向するようになるのです。そこでは客あしらいの得手不得手がもう一つの重要なファクターとなります。

容姿の優れたバーガールでも、客あしらいというファクターを無視することは彼女にとってプラスにはなりません。どのようにお客に接するかでその容姿をより生かせるかどうかが決まってくるのです。

 

この二つの要素──男性を惹きつける身体的な魅力と性格面まで含んだ客あしらいの良し悪しの自己評価をものさしとして考えると、バーガールが男性客に対してどのような営業戦略をとるかを図式化したのが下の図です。

以前、客の属性によってバーガールがどのような戦略パターンをとるかを図式化しましたが、この図では客の属性に関わりなくバーガールが行動しがちな傾向をあらわしています。もちろん、ここで示すのはあくまで理論上のモデルであり、実際にバーガールがとる行動には感情やその他雑多な要素が絡んできてより複雑になることをご理解ください。

 

↓お客の属性によってバーガールがとる行動パターンはこちら

www.sergeant-gogo.com

 

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自己の資質に応じたバーガールの関係形成戦略(本文より)
 

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1.店内専業戦略

自身の身体的魅力・客あしらい共に明らかにイケてないと自覚しているバーガールは店内専業戦略が主な行動指針となります。

これは男性客からのオフを狙わず、店内でのドリンクバックやチップをより多くゲットすることに労力を注ぐ作戦です。初対面の男性に気に入られることに労力と時間をかけても割に合わない結果となることが多いため、オフを早々に棄ててよりドリンクを多く得ることに力を注ぐのです。ドリンクだけであれば、オフよりは全然ハードルは低いし、客あしらいが上手くないバーガールでも一発ギャグ的なノリでドリンクを奢ってもらうことはさほど難しくはないでしょう。

店内専業戦略をとるバーガールはドリンクやチップを得ると、とたんにその客への興味を失い、別の席へ移動するのが常です。一人の客からまとまった収入は期待せず、次のチャンスを狙うのです。

 

2.高回転戦略

身体的魅力には優れるが、客あしらいは上手くないバーガールは高回転戦略をとります。このカテゴリーには〝客あしらいをする気がない〟女性もちょいちょい含まれているように思います。

この戦略は可能な限り数多くオフされることを目指すものです。見た目素晴らしいバーガールは店内の多くの男性客から注視される存在であり、苦労しなくてもオフをゲトすることができます。

高回転戦略をとるバーガールは客と過ごす時間をできるだけ短く押さえるため、客あしらいが上手くなくても問題ありません。あまりに愛想がなかったり、ベッドの上でのマグロっぷりがひどいとリピートされることはありませんが、常連客をキープするつもりがなければ、それもあまり問題にはならないでしょう。

常に新規の客を得ることで一回こっきりの〝えっち〟を繰り返すのが高回転戦略なのです。日本人御用達のゴーゴーでぶいぶい稼いでいるのはこういう人たちが多いようです。

 
3.選択と集中戦略

身体的魅力には欠けるが客あしらいに優れる「あいつブサイクなんだけどいいヤツなんだよなあ」的なバーガールがとるのが選択と集中戦略です。

ルックスが残念なので、フツーにしていたら多くの男性は魅了できません。だからこれは、と思う相手に対しては時間をかけて自分の内面の魅力をアピールしていくのです。

この方法では高回転戦略のように稼ぐことはできません。しかし、いったん特定の男性を掴まえることができれば、長期的にいろいろな形で利益を得ることも可能です。何人も固定客を持つことができれば、トータルで高回転ガールをしのぐことも夢ではありません。また、収入の安定が見込めるのも魅力です。

この場合、「選択」といってもバーガールが客を選ぶ、ということではなく、むしろ自分のことを好ましく思ってくれる客を待つという受動的な性格を強くもっている点に注意することが必要です。

 
4.自在戦略

身体的にも性格的にも魅力に溢れた恵まれたバーガールは、自在戦略を基本的なスタンスとします。自在戦略は特定の行動パターンを志向するものではなく、状況や自分の関心に応じて複数のスタイルを使い分ける、ということです。要は何をやってもオッケーってことです。

一般的には、より効率的に利益を獲りにいくと、以前に定義した多角化戦略と似たような行動をとることになります。すなわち〝長期にわたる良好な関係におけるさまざまな場面での収奪〟です。

多角化戦略と異なるところは多角化戦略が男性客側の条件に合わせた戦略なのに対し、自在戦略はバーガルの資質によって選ばれる戦略なので、バーガールの関心によって多彩なかたちをとる、という点です。お金が好きなバーガールであれば、高回転戦略に近いものになるし、あまりガツガツしていないバーガールであれば、選択と集中戦略に近いかたちになるのだそうです。

 

店内営業戦略をとるバーガールは、一般に客との長期的な関係を目指していません。バーガール自身がそれを望んでいない場合もありますが、それが現実的ではないという側面もあります。

とりあえず目先の金しか拾いに行かないので、あいさつがてらにドリンクを要求してみたり(奢ってくれればラッキー)、いきなりとなりに座ってみたりという暴挙に出ます。男性客との間に〝いい関係〟を築こうという気はありません。

このような店内営業戦略をとるバーガールでも、オフをあきらめたわけではありません。金払いが良さそうな客と見ると、とりあえず言ってみるだけのことはやります。その結果、幸運にもオフされることができれば即座に強引な金銭的要求を突きつけることが予想されます。

 

 

ゴーゴーが弱肉強食のジャングルであることをあらためて勉強した感じ、でしょうか。

ゴーゴーのあるあるで、日本人の一人客が座っていると必ず十年前はそこそこイケていたんだろうな、って感じのゴゴ嬢が「はろー。こにちわー」と怪しい日本語でからんでくる……というのがありますね。

不思議なことに日本人御用達ゴーゴーだと必ず一人はそういう人がいるんです。

誰かに優しくされたい夜なんかには、つい誰かに優しくしたくなって、隣に座らせてペイバーしそうになっちゃったりするんですけどね。

ペイバーしたらえらい目に遭うんですね、きっと。

可哀想だと思っちゃいけない、ゴーゴーは弱肉強食なのだからw