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シャーデーのはなし (4)


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ドゥシット動物園。もうなくなっちゃったみたいですね(dacoより)

 

 

奇跡的に(そうでもないかw)再会できた僕とシャーデー

二人で一緒に過ごす日々がまた始まりました。

そのとき、僕が泊っていたのはカオサンの安宿でした。いちおう個室ではありましたが、さすがにシャワー&トイレ共同の窓のない部屋に女のコを連れ込むわけにはいきません(連れ込んだことあるけど)。

次の日、ソッコーで荷造りをしてホテルを移りました。1泊800バーツでカオサンにしてはかなり良い部屋です。ベッドもWサイズだし、バスタブはありませんが、もちろんトイレとシャワーもついています。屋上にはプールまで付いていました。

その日から前夜泊まり込んだ日を除き、シャーデーはお昼近くなると僕の部屋へやって来るようになりました。

僕も基本的には何もすることがなかったので、ドゥ̪̪シット動物園に行って暑さでぐったりした動物たちを眺めたり、チャオプラヤ川の川沿いをひたすらぶらぶらしたり、あるいは真昼間から部屋に籠ってやることをやったりと、気ままに毎日を過ごしました。

 

 

一度、ホテルの近くをぶらぶらしていたときに、シャーデーが「買い物がある」というのでつき合ったことがあります。行った先はいかにも何かの問屋といった感じの店で、店内には商品がディスプレイされていることもあまりなく、そこらじゅうに段ボールが積まれている殺風景な店でした。

段ボールに埋まりかけたショーケースの中にはガラス製の実験器具のようなものや、何かを計測するような器械が入っています。

シャーデーは慣れた様子で店内のそこここに行っては正体不明の器具を手に取っては確認しているようでした。やがて「もういいよ、出ましょ」と、何も買うことなく店を出ました。

「仕事って何をしているの?」と聞くと、工場の仕事だといいます。

定期的にバングラデシュへ行ってそこで何かをしているとのこと。詳細は二人ともボキャブラリーがないのでよくわかりません。

バングラ人は嫌い。どいつもこいつも隙あらば口説いてくるの」

厳しいイスラムの国では手近の女を口説くぐらいしか楽しいことはないでしょう。しかもやつら同じムスリムと遊ぶのは厳禁です。異教徒で若くてナイスバディのシャーデーであれば、放っておくほうがどうかしています。いろいろ悪いモノが溜まりきったバングラの男たちが股間を大きくしながら彼女に言い寄るさまが手に取るように想像できます。

「そりゃあ大変だねえ」同情してみせる僕に彼女は意味深に頬を緩ませてこんな言葉を口にするのでした。

「でもね、私だって決していいコじゃあないのよ」

 

 

彼女の家の前まで連れて行ってもらったこともありました。

とある日の夕方近く、いつになくシャーデーが上機嫌なので、僕は「何かいいことでもあったの?」と聞いてみました。

すると「今日はお母さんがカオラオを作ってくれるから晩御飯を食べに帰るね。私、カオラオ超好き♡」と言うのです。「カオラオって何?」と聞いても上手く説明できない彼女ですが、どうもかなりの好物らしい。そして、家に帰る彼女を送っていくことにしました。

彼女の家はカオサンからタクシーで十数分ほどのバンコクのど真ん中にありました。

ごちゃごちゃした下町っぽい古いソイの中にある大きなアパートでした。

ガードマンがいるわけでもなく、高級な感じはあまりしませんが、まあまあ立派なつくりの建物です。

「じゃあね、ありがとう」とお礼を言っていそいそとアパートの中に入って行くシャーデーが一瞬どこかのお嬢様に見えてしまいました。

こんな風につき合えばつき合うほどにいろんな側面を見せてくれるのも彼女の魅力の一つだったと思います。

そんなふうに僕がタイに滞在した2週間はあっと言う間に過ぎ去りました。

(続く)