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シャーデーのはなし (5)


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ペナンって島だったんですね。島だという記憶がないんですがw

 

 

「カトゥーン~!」

僕の自前のバスタオルを見てテンション爆上げのシャーデーです。

このタオル、カオサンのゲストハウスの部屋に忘れ物で置いてあったのを持って来たやつで、スヌーピーパチモノのような謎のキャラクターが描かれています。

「私カトゥーン大好きなの♡」シャワーから出たまんまの大人全開バディで子供のようにはしゃぐ彼女。このちょっと足りなそうな感じがたまらないんだよなあ。

初めは微笑ましく眺めていた僕でしたが、見ているうちにむらむらしてきました。

跳ねまわる彼女の上半身を押さえつけ、背後から脚の間をまさぐります。

「!」最初こそ少し暴れていたシャーデーでしたが、やがてすっかりオトナの声になってお尻を突き出してくるのでした。

そんな感じで相変わらず真昼間からやることに精を出す日々。

僕らはペナンのゲストハウスに滞在していました。しばらく仕事もないのでついて行きたい、というシャーデーに根負けして、バンコクから夜行バスでここまで来たのです。

 

 

マレーシア国境でバスから降ろされ、小型バスで国境へ。とくに問題もなく国境を越えたところでさらにペナンへ行くバスの乗り場まで小型バスを待ちます。

「在住の方ですか?」同じバスに乗っていた同年代の日本人男性が話しかけてきました。一人旅でアジアを回っているそうです。僕も旅行者だけど、バンコクの知り合いと旅をしているんです、と言うと羨ましそうです。僕もふだんはカップルの旅行者を見て羨ましそうにしているもんなあ。

彼はバックパックの横になぜか青いバナナのふさをぶら下げていました。

「これ? そのうち食べられるようになるかなと思って」と言い訳する彼を横目にシャーデーが僕に耳打ちします。

「この日本人はなぜたべられもしない青いバナナを大事に持っているの?」

僕はなんか可笑しくて、「日本では青いバナナがお守りなんだ」と説明しておきました。

 

 

こうしてペナンに来たのですが、シャーデーはどうもここがあまり気に入っていないようでした。

「クアラルンプールに行きたい」

まだ着いて2日だというのに、そんなことを言い出します。今回の旅では初めてのビーチということもあり、僕は1週間ぐらいはゆっくりしようと思っていたので面喰いました。しかし、彼女がなかなか断固たる態度なので翌日にはまたバスで移動することに。

 

どうも彼女は都会的な場所じゃないと嫌なようです。KLはバンコクよりもキレイな街でしかも都会でした。ここはさすがに彼女も気に入ったようです。

観光名所のツインタワーに行ったり、夜はクラブで飲んだりと忙しく遊びました。

彼女とは一緒に飯を食ったときの記憶があまりありません。かなりの回数一緒に食事をしているのですが、そのときの様子があまり記憶にないのは、たぶん僕が食べているファラン飯的なものを違和感なく一緒に食べていたんだと思います。

普通、ゴーゴーのコだとタイ飯愛が強くて僕が合わせて無理にタイ飯を食ったりするのでけっこう覚えているんです。

また、女子にはありがちなのかも知れませんが、シャーデーは買い物熱に火がつくと止められなくなる傾向がありました。えっ、こんなものバンコクでも売ってるでしょ的なもの(たとえば屋台で売っている豆など)を、家族へのお土産に買うのだと言い張って、てこでも動かないのには少々へきえきしました。

 

そんな楽しい日々もあっという間に過ぎ去りました。そろそろ僕は移動しなければなりません。「シンガポールまでついて行く」と言い張る彼女を、何とかなだめすかしてバンコク行きのバスに乗せました。

やっとの思いでバスに乗せたものの、いざお別れとなると僕の胸にもグッとくるものがあります。こちらを何度も振り返りながら、目に涙をためてバスのタラップを上って行く彼女の姿を見ると、泣いてしまいそうになりました。

席についてからも窓越しに懸命に手を振る様子が、最後に見た彼女の姿となりました。

 

2か月後、再び訪タイしたときには、彼女は仕事でバングラデシュへ行っていました。

日本へ帰国後、何度も「I miss you」だらけのメールが来ましたが、やがてそれも途絶えました。

あれから約20年。今頃何をしているんだろうなあ。

バングラ人と結婚しているかもw