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ナンのはなし。 (11)


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イメージ画像です。

 

 

07年年末のバンコクです。

この頃の僕は相変わらずナナプラザだけに入り浸っていました。

行くのはほとんどレインボー系ばかり。最後に3へ行って沈没するまで飲むのがこのころのルーティーンでした。よく飽きないもんだ。

とはいえ、3ではいつもナンとべったりというわけでもありません。

彼女は毎日出勤しているわけではありませんでした。とくに僕がロングで連れ帰った翌日は休んでいることが多かったように思います。

 

今日は恒例のボウリングの日。

いつもながら時間に大幅に遅れてFUJIレストランにそろったメンツは何だかやる気にない顔ぶれです。

いつも必ずいるノイとその妹分のオーちゃん、オーちゃんは初めてあった頃は

可愛かったのですが、年々巨大化してます。あとはナンというメンバー。FUJIレストラン大好きミス・レジスターは欠席です。ということは、もはや何のためにここにいるのかもよく分かりません。まあ、ナンがいるだけまだましかな。

いつも通り注文した料理を食い散らかし、僕はそれを可能な限り片付けて腹いっぱいになったところでボウリングへ移動。

 

でも、いつものビールタワーを注文して飲み始めたら、何だかちょっと楽しくなってきました。ちょっと調子づいてきちゃってボウリングも僕の一人勝ちです。

まあ、勝っても何も出ないんだけど。

 

ボウリング終了後はナナプラザに戻ってR3で飲みなおし。ノイとオーちゃんは屋台で買って来た何かをがっついていて、腹が立ちます。FUJIレストランであれだけ残したくせに。

この日はなぜか、名前のわからないおばちゃんの攻撃に会うこともなく、僕はまだ元気でした。ノイとオーちゃん、ナンはペイバーしちゃっているのですが、今からどこかへ遊びに繰り出す気も起きません。

「ビリヤードやりたい」

そうナンが言うので、近くのプールバーへ行くことにしました。

 

しばらく4人でビリヤードをやっていたのですが、途中でナンがいなくなりました。

トイレにでも行っているのかと思いましたが、なかなか戻って来る様子がありません。

区切りのいいところだったので、ゲームを中断して僕は煙草を吸いに店の外へ出ました。

おもてで煙草をくわえてボーっとしていると、店の横の暗がりからボソボソと話し声が聞こえてきます。

何だろうと思って覗き込むと、ナンが携帯でだれかと話していました。何やら深刻な表情でボソボソと話し込んでいます。

僕は何だか見てはいけないものを見てしまった気がして、ナンに気付かれないように足音を殺して店に戻りました。

 

3人でゲームを再開していると、ナンが戻ってきました。

「何かあったの?」と尋ねると、

「うん、弟からちょっと……」あまり話したくないオーラがビンビン出ていたので、僕もそれ以上聞くことはできませんでした。

 

時間はまだ12時前でしたが、みんな疲れてしまったのか、もう一つゲームが盛り上がらなくなってきました。なので、お開きにすることに。

お会計をしていると、ノイが僕のところへやってきて珍しく真顔で囁きます。

「あとはナンと二人がいいでしょ。彼女を連れて帰ってあげて」

いつも腹黒の彼女がいつになくまともなことを言うのでちょっと驚いてしまいました。

ナンを見るといつの間にか酔ってへろへろになっています。

(連れて帰っても寝かすだけだろうなあ……)

でも、さっきのワケありな感じの彼女の表情を思い出すと、連れて帰ったほうがいいのかも知れません。

この夜もナンと過ごすことになりました。

 

(続く)

 

 

 

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