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P活ルポ  不思議のけいこさん(2)


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手に手をとって歌舞伎町。

 

 

けいこさんとの2回目の待ち合わせの日がきました。

最初は別の日に約束していたのですが、「その日は仕事が入っていた」とけいこさんから連絡があり、別の日にしたのですが……。

いざ、都合の良い日時をすり合わせようとするとなかなか合いませんでした。

僕の都合の悪いのは月火と透析のある月水金のお昼過ぎまでなので、大概の人は合わせやすいと思うんですけどね。

それでもけいこさんは土日NGで平日もお昼過ぎからだと都合が悪いようなのです。

仕事…普通の会社勤めではないよね? どうも謎が多いなあ。

 

そんなわけで、この日も待ち合わせは午前11時というデートにしては中途半端な時間です。しかも彼女、この後は仕事らしい。

待ち合わせ場所のアルタ前へ歩いていると、けいこさんからⅬINEのメッセージが。

「早く着いちゃったので近くでぶらぶらしてますね」

嘘。まだ待ち合わせ20分前なんだけど。

仕事で昔の師匠に「待ち合わせは30分前に行け」という教えを受けて以来、どんな待ち合わせでも相手より遅く着いたことのない僕ですが、彼女には連敗してます。

 

前回の印象が強烈だったのでアルタ前に立っていて彼女をすぐに見つけることが出来ました。グレーのジャケットに黒のニットを合わせていて、ちょっといいところの人妻みたいに品の良い感じです。

「朝ごはん食べた? お腹減ってる?」と聞くと、けいこさんはやや恥ずかしそうに、それでもしっかりと頷いたので、近くの喫茶店に入りました。

わりとあちこちにあるチェーン系のお店でインテリアなんかもごくフツーなんですが、けいこさんは「雰囲気がいいですね」とやけに気に入っています。

彼女は魚介のスープパスタを注文、僕はバイアグラを飲んだばかりなので飲み物だけにしておきます。

けいこさんはゆっくりとですが、パスタのセットを全部きれいにたいらげました。

「すごく美味しかったです」品よく微笑むけいこさん。

当たり障りのない会話が続きます。何を話したのかさっぱり覚えていないんですが、とにかく当たり障りのない話だったのは覚えています。

 

「じゃあ、行こうか」

小一時間、当たり障りのない会話で時間を潰した僕たちは店を出ました。

「やっぱり(ホテルがあるのは)歌舞伎町だよね。ちょっと歩くけど」

そういうとけいこさんは黙って頷きます。

僕が歩き出そうとすると、その左手にけいこさんは自分の右手をからめてきました。

指と指との間に入って来る細くてひんやりとした彼女の指の感触に思わず胸がたかぶってしまいます──。

(続く)

 

 

 

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