※00年ごろのお話をリライトしてます。物価は当時のものです
コンシアを呼び止めて「初めてなんだけど、システムを教えて」と聞いてみました。
コンシアは僕を「金魚鉢」の前に連れて行くと、うおほんと咳ばらいをして解説を始めました。
「あそこ(金魚鉢)の女のコは1500バーツ、 そこにいる『モデル』は2500バーツ、もっと高いコもいます。好きなコを選んであなた2時間ハッピー」
「アレキサンダールームは?日本の友人にすごく楽しかったって聞いたんだけど」
「アレキルームは、1500バーツのルームチャージが別にかかります。 でも、評判はいいです。貴方はさらにハッピーな時間を過ごせることでしょう。タイのお客様はほとんど利用しません。日本や香港のお客様がほとんどで、 一度利用した方からは海外から予約の電話をいただくことも多いですよ」
(部屋代だけで1500は高い)当時の僕はそう思ってしまいました。
例えれば、総額2万円のソープに来て、別に部屋代だけ2万円払うようなものだと。
タイの1500バーツって、相当つかいでがあるような気がするんだよなあ。
ゴーゴーバーの従業員の月給は5000バーツぐらいって聞いたことがある。
屋台とか大衆飯屋で一食30バーツくらい。
まあ、タイ人は利用しないというのが、そのへんの無駄さ、ぜいたく加減を物語っているのではないでしょうか。
しかし。
日本から夏休みで来ている僕にはしょせん5000円弱でしかないのだ。 いえ、嫌な奴だって思われても構いません。
ここまで来たら、やっぱりねえ。
わずかの小銭を惜しんで貴重な体験をする機会をみすみす逃すのはいかがなものか。
経験はプライスレスなんです。
コンシアに「アレキサンダールームに行きたいんだけど」 と告げ、さっきから金魚鉢の中で気になっていた女のコの番号を言います。
「モデル」の女のコ達よりも全然手足が長くてプロポーション抜群のコです。
彼女は「金魚鉢」から姿を消したかと思うと、後ろの方からあらわれて、僕の席につきました。
「ガイさんです」コンシアに紹介されて、微笑むガイちゃん。
若かりし日の小宮悦子をさらにふっくらさせて、気の強さをどこかへ捨ててきたような癒し系です。体にぴったりした緑色のワンピースがセクシーです。
「はろー」
「…………。」
しばし彼女とコミュニケーションをしようと試みますが、 ガイちゃん、日本語はもちろん、英語もからきしのようです。
抜群のプロポーションでありながら、「モデル」でないのはこのへんが原因でしょう。
そこで、少し黒いたくらみが僕の脳裏に浮かびました。さきほどから言い出せずに少し迷っていた“懸案事項”。
それをコンシアに言うのはちょっと恥ずかしかったんだけど、 これで大義名分が出来た。
ガイちゃん自身は僕的には外角高めストライクだし、何の不満もありません。
言葉がどうであれ、二人で過ごす時間は僕にとっては絶対に楽しい時間になることでしょう。
しかし。
せっかくのアレキサンダールーム。
といえば、やっぱり……。
深呼吸をしてからコンシアに告げます。
「彼女の友達で、英語か日本語が出来るコも呼びたいんだけど……」
だって「3Pしたい」なんておじさんに言うの恥ずかしいじゃないすか。
コンシアが二言、三言ガイちゃんにささやくと彼女はパッと明るい表情になり、コンシアに何かを説明しているようです。
友達と一緒なのが嬉しいようです。コンシアに誰を呼ぶのか指示したのでしょう。
しばらくしてあらわれたのは「マッ」ちゃんという小柄で細身のコでした。
これまたなかなかかわいい。はきはきした感じがガイちゃんと実に好対照です。
もちろん僕のほうに異存はまったくあるわけがありません。 コンシアに案内されて、4人でエレベーターで上の階へ上がります。
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