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「『女性向け風俗』の現場」レビュー


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ブックレビューです。

今回は「『女性向け風俗』の現場」を読みました。

著者の柾木寛氏は40代、キャリア6年のセラピストです。本業のサラリーマンの傍ら、セラピストをしています。何人か人を雇ってやっていた時期もあったようですが、現在は個人店のようです。

元々は性関係ねたを書いていたブロガーだったそうで、そのあたりの興味からいろいろ勉強してその道に入ったといいます。何となく親近感がわきますね、僕にはとてもそこまでは出来ませんが。

 

本書は「女性向け風俗」について詳しく述べたものかというとちょっと違うかも知れません。著者がやっている女風店を訪れる女性たちの諸事情を描き、それを通して女性の性について訴えかけるものとでもいいますか。

 

女性向け風俗は実は昭和の時代から存在していたのだそうです。しかし05年の時点では都内に数軒ほどだったといいます。それが10年頃から増え始め、現在では女性向けの情報サイトに掲載されているだけで100店舗、無届け店を含めると200店以上存在すると言われています。

それだけ女性向け風俗が隆盛した背景には、SNSやスマホの普及があるようです。女性が性に関する情報を気軽に発信したりアクセスすることができるようになったことが女性用風俗を流行らせていると著者は指摘しています。

しかし、それだけが理由ではありません。

 

著者は女性たちの間でこれまでなかなか表に出てこなかったニーズがあったからだ、と指摘しています。パートナーとの性に満足せず、〝演技している〟女性は、われわれ男が考えているよりもはるかに多いと言うのです。

本書はさまざまな理由から女性用風俗を利用する女性たちの例が描かれていますが、多くの場合、その根本にあるのは、イカせた気になって満足してしまっている男の〝勘違い〟なのだといいます。多くの男は女性の性を理解していない、著者は本書でそのことを男性に訴えたかったのだと言っています。

 

「(夫のセックスに不満があり)セックスだけでは合わないんです。今さら、気持ちよくないなんて、口が裂けても言えないです。一度でいいので、本当に感じてみたい」

 

「たぶん、性欲だけではないのかも知れません。年老いていく自分に抗いたいと思う気持ちもあるのかも知れません。いつまでも女でいたいんです。恋していたいんです」

 

「彼とセックスをしていても、何も感じないんです。入っている感覚はあります。でも、気持ちいいとは思えないんです。サイトや友人から『セックスは気持ちいい』という情報を耳にするたびに、寂しい気持ちになります」

 

著者いわく6割の女性は膣の中で感じていないのだそうです。また、膣で感じていてもその快感が脳に伝わっていない人もいるのだそうで、著者は丹念な手技で膣が感じるようにそしてそれが脳に伝わるように施術するのだそうです。

すると女性たちは本来の性の愉しみを取り戻し、いわゆる中イキという極限のオーガズムを迎えることもできるのだとか。

まあ、僕の文章では伝わりにくいと思いますが、女性の性の奥深さ(うすうす知ってはいましたけど)をあらためて認識した次第です。

男の性欲は20~30代がMAXでそのあとは衰えていく一方です。僕なんかEDですしね。しかし、女性は「30させごろ、40しごろ、50ござかき」と言うように年をとるほど性欲は増していくのだとか。50代でゴザに爪をたててかくほど感じちゃうんですから。

そんな女性の〝性〟の実態を啓蒙してくれるルポです。

 

それでは実際に男はどのように女性を扱えばいいのかは、noteで今後解説していくそうなので覗いてみてもいいかも知れません。

 

 

 

 

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