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よるのたび プノンペンナイト(1)メコンの旅


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水浸し。

 

(※02年にした沖縄からトルコまでできるだけ地べたを行く旅です)

 

ホーチミンに別れを告げ、カンボジアへ向かいます。

シンカフェだったか違う旅行代理店だったか失念しましたが、プノンペンまでのツアーチケットを売っていたので、それを買いました。

フツーに行くと街から街へ移動して、また次の目的地に行くのに乗り換えでめちゃくちゃ手間取ることがあります。例えばAという町からBという町で乗り換えてCに行くとすると、A→Bのバスの終点とB→Ⅽのバスの始発点が街の端と端にあったりします。

たいていの場合、Bの街の地図なんか持っていないので、人に聞きまくって探さなければなりません。まだgoogle mapなんかないですから。

これが時間を食うし疲れるんです。バスからバスだと楽に乗り換えられる場合もありますが、鉄道からバスとかバスから船に乗り換える場合は毎回けっこう大変です。

その点、旅行会社が売っているツアーチケットを買うと。まるっと敷かれたルート上を移動するだけで済むのです。乗り換え地点ではたいてい次の乗り換え場所まで送ってくれます。

 

ホーチミンからプノンペンまでは直線距離で200㎞ほど。直行バスなら数時間の距離です。しかし、僕はせっかくなのでメコンデルタ周遊ツアー経由でプノンペンに向かうルートにしました。2泊ぐらいのメコデルタツアーの後、カンボジアへ向かうツアーです。

一緒にメコンデルタめぐりをしたのはファラン7~8人ほど。ほとんどが個人で参加している20~40代ぐらいの人たちで、国籍もかなりまちまちな感じです。日本人は僕だけでした。バスと船を目まぐるしく乗り継いで、宿も食事も一緒なので基本、団体行動です。

共通言語は英語で、おそらく英語が母国語の人はいないと思われるのですが、皆さんそれは流暢におしゃべりします。しかし僕の英語レベルでは多人数での雑談とかディスカッション的なことはしんどいので、ふだん以上に無口になっていました。

おのずとグループ内ではちょっと浮いた感じに。

他にも英語が喋れないスペイン人のおじさん2人組がいましたが、彼らは2人で行動していたので僕だけちょっとみそっかす的なポジションで。

そんな感じの気まずいツアーでしたが、旅そのものは楽しかったです。

海のようにだだっ広い川は雨季だとかで普段以上に大きな顔をしており、おそらくいろんなものが沈んでいるのでしょう、大木の先っぽだけが川の真ん中にポツンと顔を出していたりいる光景がそこここに見られました。

大きな河の周囲であるときはその恩恵に預かりつつ、時にはその脅威と闘いながら生きる人々の生活をちらっと見ることができました。ちらっと、ですけど。

 

ベンチェ、ビンロン、カントーなどメコンデルタの街をめぐり、3日目にホーチミンへ戻る一行と別れました。僕はここから北上してプノンペンへ向かうようです。

若い船頭に案内されたのはこれまでメコン川を越えるときに乗ってきた渡し船よりも全然小さな木造の船でした。渡し船というとボートのようなものを思い浮かべがちですが、車なども乗れるようになっているのでけっこう大きいのです。

この木造の船もちゃんと屋根がついていて、船室には20人ぐらい座れそうなスペースがあります。中には誰も乗っておらず、1人でポツンと座っているとバックパックを担いだ若いファランのお姉さんが乗ってきました。

お姉さんが乗り込んだところで船が川上へ向かって動き出しました。

 

「バックパック、同じメーカーだね」

いきなりお姉さんが話しかけてきたのでどぎまぎしてしまいました。

といっても船室には二人きり。話さないのもそれはそれで気まずい。

「そうですね。この旅のために買ったんだけど、いいですね、これ」

お姉さんはフランス人でバカンスを利用してベトナムを旅しているんだそうです。

年の頃は20代後半でしょうか、学生っぽくない大人の女って感じ。

(このまま一緒に旅ができたらなあ……)僕の中でいろんなものが膨らみましたが、残念ながらお姉さんは途中の街で降りてしまいました。

 

「終点だよ」船頭の男に促されて船を降りると、何もない草っぱらが広がっていました。追いはぎでも出そうな雰囲気です。

ただ、追いはぎではなくバイタクらしき男たちが2~3人と犬が数匹いました。

バイタクに乗ってイミグレーションまで行くようです。

(続く)

 

 

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