※本編は以前書いた「シャーデーのはなし」とダブる部分があります。
「シャーデーのはなし」は現在非公開になっております。
バンコクでの日々が始まりました。
いつも、休みに来るときは昼間は寝ているか、プールで読書しているかで、基本動きません。
しかし、今回は昼間のほうがアクティブに動いています。
インドのビザを取りにアソークのインド大使館へ行ったり……用事といえばそれぐらいかw あとはおおむねカオサン通りのそこここで過ごしました。
部屋にいても昼間は暑いし真っ暗だし、テレビもないので。
部屋にはLAN回線はおろか電話線もないので、ネットカフェでLAN回線を借りてブログを書いたり、HPをいじったりしていました。
さすがにこの頃になるとダイアルアップでネットに接続することは少なくなっていたと思います。
カオサン通り、けっこう時間を潰せます。露店を冷やかすも良し、カフェで待ったりするも良し、マッサージもスクンビットあたりより安いです。
夜になると昼間はカフェだった店がバーになり(昼間から飲もうと思えば飲めるんですが)そこここでライブが始まるので、そこで夕食がてら飲みました。
客の中で目立つのが、妙に小ぎれいな若いタイ人たち。夜のスクンビット界隈ではほとんどみないタイプです。
2、3人と話してみると学生らしい。どうやらカオサンって、タイではイケてる若い連中が遊びに来るような場所みたいです。
そういうところで飲むのも目先が変わってそれはそれで楽しいのですが。
2、3日も経つとゴーゴーが恋しくなってきました。
(そういえば、シャーデーはどうしているかな……)
シャーデーは去年の年末に知り合ったキング系ゴーゴーのアウトサイド(呼び込み嬢)です。ペイバーして、何日か一緒に過ごしました。
日本へ帰ったあとも、しばらくメールでやりとりしていたのですが、いつの間にか途切れてしまっていました。
当時はPⅭのメールのみでLINEはおろか携帯メールもありません。……てか、シャーデーが携帯を持っていなかったんだと思います。
その夜はパッポンへ行くことにします。
陸の孤島みたいなカオサンから夜遊びに出かけるのはしんどいですが、パッポンはまだ比較的近いほうです。
とはいえ、バスとBTSを乗り継いで1時間以上かかりますけど。
パッポンはいつも通りの喧騒。道の真ん中を我が物顔で塞いでる偽物露店。道の両サイドではゴーゴーの呼び込みが占領しており、歩くのに苦労します。
キングス系の店が3軒ほど並んでいるところをじっくりと呼び込み嬢一人一人チェックしながら歩きます。実は彼女がいた店がどこだったか思い出せなかったんです。
目が合った呼び込み嬢はてっきり自分が気に入られたのかと思い、物凄い勢いで僕の手を掴んで店に引きずり込もうとします。
そのたびに僕は全力で女を引き剥がす羽目に陥りました。なかなかしんどいです。
何回か捕まっては引っぺがしを繰り返していたら疲れてしまったので、何人目か捕まえに来た呼び込み嬢のなすがままに、僕は一軒の店へと吸い込まれていったのです。
連れ込まれたゴーゴーバーの店内には見覚えがありました。
まあ、このあたりの店は全部一度入ったことはあるんですけどね。
しかし、この店はカウントダウンの夜、まさに新しい年を迎える瞬間に膨大な量の伝票を数える羽目になったぼったくり店に間違いありません。
↓その時のお話はこちら
「私、ノック。あなたの名前は」
僕のことをゲットした獲物と信じて疑わない呼び込み嬢が隣に腰を下ろしながら聞いてきます。柔らかな身体の感触に一瞬気が緩みそうになるのをこらえます。
「ごめん、俺違う女のコに会いにきたんだ」
「ええ~、そうなんだ。なんていう名前のコ?」一瞬、落胆を顔に出したノックでしたが、何事もなかったようにふるまいます。わりといいコです。
「チェリーっていうんだけど」
彼女の発音がそう聞こえたので、僕はシャーデーと呼んでいますが正しくは〝チェリー〟です。
「知らないなあ……。ママに聞いてみるね」
店の奥へ行こうとするノックに、僕はハイネケンと彼女のぶんのドリンクをオーダーしておきました。
ノックは大きなお尻をふりふり店の奥の方へと消えていきました。
(続く)
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