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よるのたび バンコクナイト(8)同伴旅行


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「私も一緒に行きたいな」

僕がそろそろマレーシアに移動しなくちゃいけないことをシャーデーに話すと、意外な言葉が返ってきました。そんなリアクション想像もしていませんでした。

「マレーシア、行ってみたい♪」

そうだ、コイツすごく暇なんだ。しかし、そう言われてみると、僕には断る理由がありませんでした。むしろ歓迎するべきかもしれない。

本当は国境の町あたりで1泊してからクアラルンプールへ行くつもりでしたが、せっかく女連れなので海辺のリゾートを目指すことにしました。ペナンです。

カオサンの旅行代理店でペナンまでのツアーバスの通しチケットを買い、翌日の夕方にカオサンから出発です。

 

バスはなかなか豪華でした。一列4席で幅もゆったりしているしシートの前後にもかなり余裕があります。足をのばして眠れそうです。これまでいろんな国でバスに乗りましたが一番豪華なんじゃないでしょうか。

一つ難を言えば、冷房が効きすぎてめちゃめちゃ寒かったこと。でも、毛布が支給されたのでそれにくるまっていればなんとか耐えられました。

車内は気のせいかカップルだらけでした。シャーデーがいてよかったです。

いつもなら周囲でいちゃいちゃするカップルに悶々としていたところですが、こちらも張り合うようにいちゃいちゃできます。

足を伸ばせたせいか、いつの間にか僕もシャーデーも寝入っていて、ほとんど寝ている間に終点のハジャイ(ハートヤイ)に着きました。ここでペナン行きのバスに乗り換えです。

すでにほとんどの乗客は途中のスーラターニーで降りていました。ここから乗り換えてサムイなどいろんな方面へ行くようです。

 

同じようにバスを待っている旅行客が5~6人いました。

「在住の方ですか?」僕と同年代の日本人男性が話しかけてきました。一人旅でアジアを回っているそうです。

「僕も旅行者だけど、バンコク在住の彼女と旅をしているんです」

「へえ、どこで知り合ったんですか?」

「パッポンのゴーゴーバーで」と言うと、物凄く眩しそうな視線で僕とシャーデーのことを上から下まで見ます。

僕もふだんはカップルの旅行者を見て羨ましそうにしているもんなあ。

しかし、これはなかなか気分いいです。

彼はバックパックの横になぜか青いバナナのふさをぶら下げていました。

「これ? そのうち食べられるようになるかなと思って」

なぜか恥ずかしそうに言い訳する彼を横目にシャーデーが僕に耳打ちします。

「この日本人はなぜたべられもしない青いバナナを大事に持っているの?」

僕はなんだかおかしくて「青いバナナが黄色くなるのを待つのが楽しいんだよ」と説明すると彼女は不思議そうに彼を見ていました。

 

ペナン行きのバスに乗って国境に到着します。

タイ側のイミグレーションでバスから降りて出国手続きをし、マレーシア側では荷物を持って降りて入国手続きをしました。

僕とシャーデーは違う窓口に並ばされましたが、シャーデーもとくに何事もなく入国手続きを終えられたようです。

さらに数時間バスは走ります。マレーシア側に入った途端、道がキレイになりました。タイ側の道路はでこぼこだったのに、こっちの道は真っ黒なアスファルトできちんと舗装されており、走るときの音も静かです。

ペナンに着いたのは夕方でした。

(続く)

 

 

 

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