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よるのたび シンガポールナイト(4)ミシェル降臨


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これは本物の鶴田さん

 

 

クレイジーホースでベトナム人のケイティとイイ感じになったのもつかの間、ファランのおやじにかっさらわれてしまいました。

ストロボライトが煌めく店内で一人ぼーちで寂しくタイガービールを飲む僕。

すると視界がふいに遮られました。

 

『はろぉ』と目の前に座る女のコがまた一人。

このコもまた目鼻立ちが、かなりくっきりしています。

『一人ぃ?座ってもいいぃ?』 声はややハスキーですがあくまで落ち着いていて艶っぽく、オカマのダミ声ではありません、あくまで低めの女性の声です。たぶん。

黒のノースリーブにタイトスカートの彼女はミシェルと名乗りました。

鶴田真由を少しだけふっくらさせた感じで すっと通った鼻筋とこぼれそうに大きな瞳(め)が魅力的でした。

プロポーションもなかなかダイナミックです。まあまあの長身にタイトスカートから覗いた形の良い太腿はボリュームじゅうぶん。目のやりどころに悩んでしまう全身エロいナイスバディです。

 

『何かぁ、飲んでもいぃ?』

言われるままにオレンジジュースをおごってしまう僕(笑)

しかし、この店は怪しいさっきから見ているとかなりLB率が高いんです。最初の改造人間は論外ですが、ケイティも怪しかったです。ここはやはり確認しておかなければ。

『でもさあ、キミ、昔は男だったりしないよね』

 念のため繰り出してみた軽めのジャブ。

 

すると予想だにしないリアクションが!

『のぉ~ぉ・・・・・』と、眉間にぎゅっと皺をよせてとても寂しい笑顔を浮かべ、黙り込むミシェル。頭を抱えて今にも泣きだしそう……マジか。

え。オレ、なんかひどいこと言ったかな? そこは笑い飛ばしてよ。

 

『いや、タイの可愛いコってレディボーイが多いからさぁ』

一生懸命フォローする僕。何だかものすごい勢いで謝らされているんですけど~。

傷ついたミシェルのご機嫌がなおるまでにはしばらく時間がかかりました。

 

気を取り直してしばし世間話。

彼女はバンコクの某有名MP(マッサージパーラー)に勤めていたらしいのですが、

あまり稼ぎが良くなくなってきたので辞めてここに来たらしい。

『だって、若いコばっかりなんだもの』 そう言う彼女もよくよく聞いてみると22歳なんだけど。

 

ここでふと疑問が。MPってLBはナシだよね。聞いたことがない気がするんだけど。

MPに勤めていたってことは、ミシェルはやはりリアル女性なんでしょうか。

 

『ねえ、外に行かなぁい?』 少し気怠い感じの話し方でミシェルが誘って来ました。

どうやら、あれこれ悩んでいる暇はなさそうです。

 

(続く)

 

 

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