『パパ活女子』を読む、続きです。
16年ぐらいから急速に広まったパパ活の場は現在かなり荒れた状態になってきているようです。
それは、①急速に一般化されたため、パパ活の定義があいまいなうえ、当初の定義からかなり範囲の広いものになってきたこと。②男(P)側と女(PJ)側が求めているものが違うからだと本書では言っています。
①に関しては本書が主張するところの定義について、昨日説明しました。
では②はどうなのか? まずはP側は何を求めてパパ活をしているのかを見てみましょう。本書ではデートクラブへの取材を通してこの点を明らかにしています。
デートクラブは会員登録をした男性に対して、会員の女性を紹介するサービスです。会が関与するのは男性と女性が出会うためのセッティングまでで、会ってからどうするのかは本人たちの自由です。男性が支払うのは入会金とセッティング料プラス女性とのデート代ということになります。
実は僕も相当昔に入っていたことがあります。当時はデートクラブって今以上にアングラでうさんくさいイメージでしたが、会った人はわりとフツーだった印象です。
印象が薄くてほとんど覚えていないんですけど、それってひどい目には遭わなかったということでもあります。
本書に出てくる『ユニバースクラブ』では男性会員は入会時に自分のクラスを選択することになっています。クラスによって紹介してもらえる女性のグレードも決まっており、下位クラスの会員は自分よりも上位クラスの女性は紹介してもらえません。
女性のクラスは面接で容姿などを基準に振り分けられます。
それぞれのクラスの女性のレベルと料金は次のとおりです。
・ブラック……アナウンサー、女優レベル 入会金30万円+セッティング10万円
・プラチナ……美人 入会金10万円+セッティング5万円
・ゴールド……標準よりは美人 入会金 5万円+セッティング 3万円
・スタンダード……普通 入会金 3万円+セッティング 2万円
女性の割合的にはスタンダードとゴールドで6割、プラチナ3割、ブラック1割だそうです。
昨今のPJはレベルが上がっているので人数的にはゴールドが一番多いのだとか。
このクラブで特徴的なのは、PとPJの目的の違いによるミスマッチを避けるために、あらかじめ女性が〝希望する交際スタイル〟を選択し、男性側はそれを見て相手を選ぶことができるという点です。
選択する交際スタイルは以下のように分けられているようです。
A【お食事デート】お茶や食事のみ。大人はなし。
B【2回目以降】2回目以降のデートでフィーリングが合えば大人もあり。
C【フィーリング次第】初日でもフィーリングが合えば大人OK。
D【積極的】初日でもスマートに誘ってもらえれば大人OK。
E【交通費不要】出会いのチャンスが欲しいのでお茶食事の場合交通費不要。
僕のほうで勝手に〝大人〟と書き換えていますが、原文では〝交際〟というもって回った表現になっています、でも、意味するところはここでは同じかと。
女性がこのスタイルを選択するとき、会のほうから「Aだと需要がありませんよ」的なことを言われるそうです。なので、Bには「ホントはA」というPJが実際にはかなり入っているのだとか。実際、Aの女性を選んだPはほとんどいないそうです。
ではP側はPJに何を求めているのか。P側がどA~D(Eは恋活、婚活目的でほとんどいないそうなので除外)のどのカテゴリのPJを選んでいるかで、それが少し見えてきます。Aは嫌だけどかといってDのニーズが多いかというとそうでもないのです。
デートクラブでP活する男性から見えたというPのニーズについて本書は次のようにまとめています。
①20代前半~30代前半
②清楚な女性、素人女性
③セックスだけでなく、心が躍るような恋愛や疑似恋愛的をしたい
つまり、「カラダだけの関係だけでなく、プラスアルファの人間関係も」というのがデートクラブにおけるPのニーズのようです。
デートクラブでP側が自分のニーズ基準で女性を選ぶことができるのは、媒介しているクラブに多額のお金を支払っていることによって成立しているシステムなのでしょう。
もちろん、PJ側が希望する交際を偽って申告している場合もあるので、茶飯で引っ張られて終わるパターンもゼロではないでしょう。でも、アプリよりはわかりやすい状態になっているのではないでしょうか。
「デートクラブの女性は素人っぽくない」というツイートを今日たまたま見かけましたが、昨今はアプリでもP活のプロ女性はごろごろいそうです。ある程度システムができているデートクラブも悪くないかなと思いました。
一回タイに行ったと思えばゴールド会員もそんなに高くはないですw
(続く)
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