『Pin-up』で隣の席で暇そうにしていたロリ系女子に声をかけてみました。
油断していたところにいきなり話しかけられて、彼女はきょとんとしています。
僕がもう一度「だからー、あの人たちどこの国の人か知ってる?」と右手の最前列でどんちゃん騒ぎをしていたアジア人のグループを指さすと、質問の意味は理解してくれたようです。が、答えは「……知らない」と素気ないものでした。
しかし、僕が声をかけたので自分に興味を持ってくれたのだと思われたのでしょう。
こちらの席ににじりよってきて営業が始まりました。
「あなたはどこの国の人?」
「パタヤは初めて?何日いるの?」
「一人で来ているの?」
これまで何百回、この受け答えを繰り返してきたことでしょう。
一連のやりとりの結果、彼女の名前がトゥーで年齢は24歳、コンケーン出身でこの店に勤めて3か月であることが判明しました。
彼女、日本語はもちろん、英語もあまり得意ではないようで、片手でスマホのgoogle先生を駆使しての会話です。ひと昔前は英語も出来なきゃそれで終了でしたが、ずいぶんと便利になったものです。
彼女、言葉が通じないくせにまずタイ語でガンガン話しかけてくるんですよね。
google先生のおかげで無敵モードなのかな。なんか、でも積極的にコミュニケーションをとってくるタイプは嫌いではありません。何よりコミュニケーションの内容が「私をペイバーしろ」一辺倒でないところがいいです。だいたい10分も話すとたいていのゴゴ嬢はペイバーの話をしてくるのですが、もう30分以上話しているのにちっともそんな話になりません。
あ、ちなみに日本人客は少ないけど来ていることは来ているそうです。
なんか、久しぶりにペイバーしても良さそうな気分になってきました。
ペイバーしてそのあとどこへ行ってホテルでどうしてとかをシミュレーションすること自体、もう面倒くさいお年頃。さんざんシミュレーションしたのにがっかりするのも嫌です。傷つきたくないのw
なので、基本ゴーゴーでは女のコの裸身(でも全裸はイヤ)をつまみに呑むのが習慣化していましたが。
でも、なんかこのコといると何も考えなくても良さそうな気がします。
そんなこちらの気分がダダ洩れてしまったのか、彼女は「ご飯でも食べに行かない?私、お腹が空いているの」と言ってきました。
彼女とホテルに行く自分、がまったく想像できませんが、なぜか少し心が動きます。
(行っちゃおうかな……でも、まだ1軒目だしなあ……)
そう、まだタイに来て1軒目のゴーゴーバーなのです。やはり僕としては何軒か見ておかないとという(謎の)使命感があります。
まあ、言い訳ですよね。ゴーゴーだって彼女を連れて行けばいいわけですし。
ここ何年かめったにペイバーしない習慣がついてしまっていて、1軒目、しかも初見の相手をペイバーすることに大きな抵抗を感じてしまうのです。もはや「ペイバー不全」ともいうべき病状です。
「今日はまだ予定があるから」と丁重にお断りしました。
しかし、彼女がとてもがっかりした顔をしたので、つい「明日、必ず来るから」そんな余計な一言を…。
「約束よ」彼女は渋々ながらも、それでも最後は笑って手を振ってくれました。
その晩はそのあと『Baccara』『SHARK』などを回ってホテルに戻りました。
バカラはがらがらで活気がないし、シャークに至っては客が僕一人しかいなくて帰してもらえない軟禁状態。
もちろん女のコを連れて帰ろうというシチュエーションになるべくもなく。
いつもなら7~8軒は行けるのですが、昨年に膵臓を壊して入院してからいまひとつ飲んでも調子が出ません。年末に来たときもそうでした。
そんなわけでその夜は寂しく一人寝です。まあ、だいたいいつもそうだけど。
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