翌日、パタヤからバンコクへ移動しました。
バンコクには3夜の滞在でした。ナナプラザとソイカを回りましたが、こっちはパタヤよりも悲惨な状況です。ソイカでは『Deja-vu』『SPICE GIRLS』のぼったくり系列店が全休、『Baccara』も1階のみの営業でそれでもガラガラでした。
ナナプラザは(たぶん)全店営業していたと思いますが、客の入りはなし。
まだここで感染者が出る前の話です。それでも虹系各店もガラガラで、僕が行くといいカモが来たとばかりに集中攻撃を受けていつも以上にむしられました。まあ、それでもいろいろ楽しかったですけどw
ナナプラザは僕の滞在中にも「閉まるかも」と言われていましたが、結局営業中止になったのは僕が帰国してから2~3日後でした。
トゥーからは帰国後、何度かLINEのビデオコールがありました。
しかし、ただでさえタイ語ではそれほど会話が続かないのに、電波状況が悪いのか画像も音声も乱れまくりなので、ほとんど挨拶程度しかコミュニケーションが取れません。
やがてやりとりはLINEになりました。
彼女は非常事態宣言でパタヤのすべてのバーが閉鎖されてからも、パタヤにいたようです。当然、仕事も収入もないわけで、メッセージの多くは悲観的なものでした。
「お金も仕事もない」
「アパートにいるだけ。とても退屈」
そのわりには猫を拾ってきて飼っているあたり、タイ人っぽいです。
〝哀れなかわいい〟は彼女自身なんですけどね。
困っているようなので、些少ですけどお金を送ることにしました。
これまでタイに物を送ったことはありますが、送金するのは初めてです。
ネットと首っ引きでウエスタンユニオン経由で何とか送金をしたのですが、なかなかこれが手間取りました。振込先をウエスタンユニオンにしなければいけないところ、彼女の口座にしてしまったり、僕の本人確認が郵送で来たりで、送金の手続きを終えるだけで何日もかかってしまいました。
それでも試行錯誤してやっと送金できたのでその旨をトゥーに伝えると、とても喜んでいたので、すっかり安心しておりました。
それから1週間ほど経ちましたが、まだお金は届いていないようです。
トゥーから送られてくるLINEには、食糧の配給を受けている様子や残高0.01バーツの預金の写メなどが送られてきますが、僕にはどうすることもできません。
結局、トゥー本人が銀行に確認にいったところ、「受け取り人の名前が違うので受け取ることはできない」と言われたとのことでした。
どうやら「ph」と書くべきところを僕が間違って「p」と書いてしまったようです。日本語や英語では大した違いではないのですが、タイ語だと文字が違っちゃうんですよね。
そして「名前を変更しろ」との一点張りの現地銀行員と「名前が違っていても口座番号が合っていれば問題はない」と主張するウエスタンユニオンに挟まれて、僕とトゥーは果てしなくLINEをやりとりすることになるのでした。
お金を目の前にして受け取れない焦りからか、彼女からのLINEはかなり激しい調子です。しかし、こんなややこしいことをつたない英語とタイ語でどうやって説明すればいいのやら。結局ケンカ別れみたいな感じになってしまいました。
ウエスタンユニオンも「しばらくしてお金が受け取れないようならまた連絡を」と言うのでこのまま放置するしかありませんでした。
僕は万が一、送金できなかった場合を考えて新たに一度目と同額を送金しておきました。そのことを伝えると、すぐに「下ろせない」と嘆きのメッセージが。
そんなに早く届くか、ボケが!
結局その日、彼女はすきっ腹を抱えて手ぶらで帰宅したようです。
数日後、「どうなった?」とLINEすると、「無事に受け取れた」とのことでした。
先に送金したぶんも、まとめて受け取れたようです。
何だか結局ウエスタンユニオンのおかげで倍額のお金を受け取ることができたトゥーでした。
(その後、トランスファーワイズで送金してみたところ、もっと全然早くスムーズに送ることができました。結局ウエスタンユニオンが悪いのか?)
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