R1にヘルプに来ていたビッグ・ファット・ママが連れて来たのは茶髪で小柄なゴゴ嬢でした。鼻がとても低くて美人ではありませんが愛嬌のある顔をしています。スタイルは普通にすらっとしているので、どちらかといえばアリなタイプです。
女のコはエーちゃんという名前でした。
日本語が少し話せるようなので、ママは連れて来たみたいです。
たどたどしい日本語の会話で、現在彼女は学生でゴーゴーで働くのは週に3~4回なのだと言います。
当然、流れでペイバーするかしないかを迫られました。
なんで日本人客だと話して10分ぐらいでペイバーの話を持ち出すのでしょう。ファラン相手にもそういうふうにしているようには見えないんですが。
ホテルに連れて帰る気はありませんが、少し話してみた感じで悪いコではなさそうなので、一緒にR3に飲みに行くことにします。
「2~3時間一緒に飲む、ノーセックス、チップ500バーツ、OK?」
「ノー、1000バーツクダサイ」
エーちゃんしっかりしてはる。たぶんこの当時ってショートで1500ぐらいなんですけどねえ。でも、それで話はまとまり、エーちゃんとR3へ。
R3へ行くと昨日おごったウェイトレスたちが歓声をあげてお出迎えです。
しかし、店内を見渡したところ、ヤムもゴイちゃんも姿が見えません。
「ヤムもゴイも今日は休みよ」ミス・レジスターが教えてくれました。どうやら二人とも飲み過ぎで倒れているみたいです。
「あなたは大丈夫なの? あなたゆうべテキーラを7杯も飲んでいたわよ」
そんなに飲んでいたんだw 道理で頭が痛かったわけだわ。ヤムもゴイちゃんもだいたいずっと一緒に乾杯していたので、少なくとも僕と同じぐらいは飲んでいるはずです。
二人は仕事を休んでも、僕が別に仕事ではないので来てしまうんだなw
エーちゃんと二人で飲むつもりが、昨夜おごったウェイトレスやゴゴ嬢たちが入れ替わり立ち代わりやって来ます。顔見知りではあるのでそのたびに僕はドリンクを注文して乾杯するので、全然エーちゃんとお話できません。
テーブルの上には飲みかけのグラスがいっぱいに並んだ状態になっています。もはやどれが誰のかさえもわかりません。ちょいちょいテーブルにやってきてグラスを空けていくやつもいれば、最初に一口だけ口をつけて二度と戻ってこないのもいます。
ミス・レジスターは昨日と同じようにナッツや干物などを盛ったお皿を出してくれていたのですが、その大半はウェイトレスたちの腹に入っています。
仕事の合間にやってきてはつまみを貪り食い、ドリンクを飲んでいくのが何人もいます。ここは従業員の休憩所かw
そんな様子をエーちゃんは目をまるくして見ていました。ゴーゴーでこんな光景、見たことがないのでしょう。大丈夫、僕もここでしか見たことないよ。
「ドリンクをねだられても断っていいのよ。〝今度ね〟とでも言っておけば、みんなそれで引き下がるはずだし、ノープロブレムよ」
ミス・レジスターに帰国の挨拶をしてR3を出たあと、エーちゃんからそんなふうに説教されました。苦学生の彼女から見ればさぞかし無駄遣いに見えるのでしょう。
でもねえ……。
その後、エーちゃんとR4に行きましたが、ここではたかって来る顔見知りもいないので、怒られずに済みましたとさ。
(続く)
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