時計の針が夕方5時を回るころになると、どこかそわそわし始めるヤムとノイ。
いきなりウェイターを呼びつけて何やら注文しています。
しばらくして、運ばれてきたのはビールのピッチャーでした。
お前ら飲みたくてソワソワしとったんかい! 富士レストランではソフトドリンクを飲んでいたくせに。
ボウリング場での飲みが始まりました。
5時になるとアルコール解禁となるみたいで、気づけば隣のレーンでは若いお兄ちゃん5~6人連れがビールで乾杯しているし、反対隣りのハゲのおっさんと20代ぐらいの美女という子供には見せられない組み合わせのカップルのところには、ゴードンのボトルと氷とオレンジジュースのセットが置いてあります。
タイのボウリング場って飲み屋なんですね。
さらにヤムたちが頼んだのでしょう、鶏軟骨のから揚げだのポテトフライだのが運ばれてきて、すっかり居酒屋みたいな風景になってきました。
それでもきっちりゲームは続きます。僕を含め、みんな下手くそなので100~120ぐらいの低レベルではありますが、いい勝負です。
でも、やっぱりボウリングもなかなかの運動ですね。アルコールの回りが早い気がするなあ。
なんとなく気分が良くなってきてふと後ろを見ると、えらくいかつい感じのビールサーバーがそそり立っています。これ、どう見ても5リットルぐらい入っているよね?
ただでさえお腹いっぱいでヤバいんだけど。
「こんなに誰が飲むんだよ?」と、さすがにヤムに怒ると、
「こっちのほうが安いんだよ」などと言い訳をします。
さっきから食べ残しまくっていたやつに言われてももったいない感はまったく拭えません。仕方がない、僕がピッチを上げて飲まないと。
僕も気合を入れて本格的な飲みモードに入ります。もちろんゲームも続行中。
まだこの当時は若くてビールならいくらでも飲めたので、タワーを攻略成功どころか、おかわりまでしてしまいましたw
まあ、ヤムとノイもけっこう飲んだんだと思います。
ふと、横をみると愛人20代美女がボウリング場のスタッフに担がれて退場していくところでした。ハゲのおっさんが心配しているのか計略どおりなのか表情は見えませんが、後ろをついて退場していきました。このあとどこへ行くのでしょうか。
ずっと見ていたんですけど、彼女、みるみる酔っ払っていっていましたからね。
やっぱりジンは破壊力あります。
いや、しかしボウリング場でこんなに飲まされるとは想定外でした。
しかも6ゲームもやってるし。しらふでもしんどいでしょ。
さすがに相当酔っ払ってきています。とりあえずトイレで盛大にリバースしてしまいました。
喉を逆流するビールはまだ冷たく、あまりの勢いで鼻からも出てしまいました。
しかしまだ宵の口。夜はこれからです。
(続く)
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