11年の年末です。
相変わらずバンコク・R3へ来ております。
はっきり言って惰性です。
社会的貢献とは程遠い日々の仕事は、ずっと変わらずやりがいも張り合いもなく。
そして将来の見通しもありません。
そんな閉塞した日々から、息継ぎをするような感覚で休みのたびにバンコクを訪れていたのですが、通い始めた当初のタイの空気を吸っているだけでテンションを上げていた日々はいづこ。最近ではこちらでもなんとなくお金を遣って飲みたおしての繰り返しです。同じところをぐるぐる回ってます。
「OK? スリー、ツー、ワン!」
傍らではヤムがチェキで店のゴゴ嬢やウェイトレスたちをバシバシ撮っています。
前回どうしても買って来てくれと言うので上野のヨドバシカメラで買ってきてあげたのです。日本では最近JKとかの間で再び人気が出ているらしいけど、タイでも流行っているのでしょうか。
ヤムのやつ、さっきからめっちゃ撮りまくっているけど、フィルム切れたら買えるのかな?
いちおうフィルムも何個か付けてあげたけど、あのペースではいつまでもつやら。
ポラのフィルムは高いです。日本でも¥1500近くしたので、タイだともっと高いはず。
携帯の料金すら払えなくて、しょっちゅう番号が変わっているヤムに買えるとは思えません。
はしゃいでいるヤムをぼんやり眺めていると、見慣れないゴゴ嬢がやってきました。
「サワディーカー」ワイをしてにっこり微笑みます。
茶髪のショート、中肉中背の女のコっぽい華奢さを感じるスタイル。顔はAKBの高橋みなみをややタイっぽくした感じでけっこうカワイイです。
「イッショニ、OKマイ?」
思わずOKしてしまいました。
僕の席にはだいたいいつもゴイやノイ、おばさんなどの強面ウェイトレスがついているのでゴゴ嬢が単独で売り込んで来るのはこの店では珍しいことなのです。
おかげでさんざん通っているのに仲の良いゴゴ嬢はほとんどいません。
今だとジーンぐらいでしょうか。今日は姿が見えないようですが。
彼女はフォンと名乗りました。
22歳、ウドン出身でまだR3に入って3週間だそうです。
派手な容姿のわりに控えめな性格らしく、ひととおり自己紹介が終わった後はなかなか話も弾みません。話が途切れるとといきなり「ホテル、イッショニ!」と商談を切り出すゴゴ嬢が多いのですが、そんな様子もありません。
そんな彼女をジッと見つめると両手で顔を隠してしまいます。
「ノー! 私シャイ~」
なんか、カワイイじゃないですか。
さらにちょっかいをかけようとしていると、
「ゴーゴー! レインボー1行こう!」
チェキに飽きたらしいヤムが僕の席に戻って来ました。
やれやれ。
何だか邪魔された気分です。それに「行こう」じゃなくて「連れて行ってください」だろうが。
しかし、ヤムにそう言われると行かないわけにはいきません。お会計をしてフォンに別れを告げて店をでました。
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