意外、と言ったのは、ほとんど店を空けることのないミスレジスターから旅行の誘いを受けるとは思っていなかったからです。
思い返してみれば、僕がR3に来たときに彼女がいなかったことはありません。
ビッグファットママももしかしたらそうなのかも知れませんが、彼女は他の客の相手をしていたりする場合もあって店にいても会わないときもあるので、正直わかりません。
しかし、ミスレジスターに関してはだいたい僕がいつもいる席の隣がキャッシャーなので、いなければ分かるのです。
まあ、僕がタイにいるのなんて1年でせいぜい3週間ぐらいなので、まったく休んでいないということはないのかも知れませんが。
かつて「富士レストランとボウリングの夕べ」が毎回開催されていた頃も、彼女だけは開店までには帰っていました。
そして、そんなミスレジスターがパタヤへ行こうというのです。
「あとヤムとミンも一緒よ。ミンも休みをとるって言っていたから大丈夫」
ヤムは以前メッセンジャーの仕事をしていると言っていましたが、最近は働いていないみたいです。
海といえば昨年ゴイたちと行ったバンセーンを思い出します。
あのときは徹夜明けで行って、行った先でもしこたま飲んだのでひどい目にあいました。炎天下でほぼ気を失っていたような記憶があります。
そもそも徹夜明けで行く羽目になったのは、ゴイが店に出る夕方までに帰ってくる必要があったからです。
結局、バンセーンから帰ってきたあと、ゴイは仕事を休み僕も一晩ホテルで寝ていたので何のために徹夜したのかまったくわかりません。
あんな目にあうのだけはこりごり。
↓バンセーン行きのエピソードはこちら
「休みととるんだ?」
「そう。だからむこうで1泊できるわよ」
だったらいいか。あ、そういえばどうせ僕は明後日からパタヤへ行くんだった。
「そうなの? じゃあ向こうで合流してラン島にでも行きましょう」
結局3日後にパタヤで待ち合わせてラン島へ行くことになったのでした。
3日後の午後、パタヤ・バリハイ埠頭。
ウォーキングから歩いてきた突き当りにあるカフェにいくとすでにみんなが待っていました。どうせ時間では約束できないだろうから、パタヤに着く頃に電話をもらってそれでホテルを出て来たのです。
それにしても暑い。
いつも昼間は出歩いたとしてもホテルの周辺で昼飯を食べるぐらいで、基本部屋でごろごろしているのでたまに出歩くとこたえます。
しかも今日はウォーキングの入り口でソンテウを降りてずっと歩いて来たのです。
といってもせいぜい1kmぐらいの距離なのですが。
「ゴーゴー大丈夫か?555」
Tシャツの色が変わるぐらい汗みずくの僕をヤムがソフトクリームを舐めながらへらへら笑います。うるさい、お前なんかここまで歩いて来たら死ぬぞ、きっと。
「すごい汗。大丈夫?」
ガチで心配してくれるミンとミスレジスター。そしてもう1人女性がいました。
金色に近い茶髪をひっつめてノースリーブのシャツにジーンズ姿。
まあ、ミスレジスターもミンも似たような恰好なんですが、顔が小さいので2人よりもずっと目立っているのです。顔もエマ・ワトソンを地味にした感じの美人です。
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