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JKを愛しすぎた男がリフレ経営者になるまで『よくぼうのかたち』レビュー


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ブックレビューです。

ひさしぶりに引き込まれて一気に読んでしまいました。

JKビジネスの歴史とその裏話を綴った『欲望のかたち』(桑田著・清談社)です。

 

本書はJKを愛するあまりJKビジネスに客として関わるうちにいつの間にか経営者になってしまった著者が自らの半生を赤裸々につづったものです。

 

JKビジネスは00年代末からの数年に大流行しました。カフェ、お散歩、観察などいろいろなジャンルがありますが、リフレが一番メジャーな業態みたいです。

 

僕はこの当時はJKにはまったく興味がなかったので、リフレなるものがどんなものかまったく知りませんでしたが、具体的にサービス内容が決まっているわけではなく、個室にJKと2人きりで添い寝やハグなどをしてもらって過ごすようです。

 

サービス内容が決まっていないということはJK次第で〝裏オプション〟があっていろいろなことをさせてくれる可能性があるということで、実際それ目的でみなさん通ったものと思われます。

風俗ではないけど女のコの裁量次第、という点ではメンエスと似ている気もしますね。

 

そんないかがわしいものが取り締まりの対象にならないわけがありません。

10年代前半から警察による摘発とそれをかいくぐる業者とのいたちごっこが繰り返されて現在では本物のJKが働くことは法的にNGとなっています。

JKビジネスは現在でも存在しますが実際に働いている女のコは18歳以上、ということです。

 

↓お話はだいたいこんな感じです。

名古屋の大学生だった時代からJKリフレに魅せられ秋葉原まで通っていた著者。

卒業後、都内のハンバーガーショップに就職しますがバイトの女子高生がリフレでも働いていることを知り、あえてそのお客になってしまったことから会社をクビに。

 

その後、客として以外にSNSやアフィリエイトでJKビジネスと関わっていくことで、いつのまにかすっかり中の人に。そしてさまざまな嬢や経営者などの業界の人と出会っていくうちに自分のお店を持つにいたる。

 

この間の迷走ぶりがなかなかスゴイです。

JKお散歩嬢だった17歳の女子高生を妊娠させて結婚。しかし同居していたのはわずかの期間で、趣味でもあり収入源でもあったJKビジネスに著者は夢中でアフィリエイトの記事執筆のためにリフレ通いの日々。

 

やがて出産に立ち会った直後に分娩台の奥さんを思い出しつつSⅯホテルでリフレ嬢にⅯ字開脚させていたり、奥さんにプロポーズした店でリフレ嬢とデートしていたことなどがバレて三下り半をつきつけられます。そして月10万×20年という多額の養育費も背負う羽目になるのです。

 

それ以外にも著者のクズっぷりが惜しげもなく披露されているのが僕には逆に気持ち良かったです。そのクズっぷりは読者の何割かは確実にドン引きするレベルです。

僕も恥ずかしい過去のいくつかはこのブログで書いていたりしていますが、なかなかここまで身を切ることはできません。やっぱり自己規制してしまいますw

 

サクセスストーリーではあるんですけど、世間一般の基準だと著者はかなり駄目な人の部類に入るでしょう。

それでも現在があるのは、JKビジネスへの執念と愛であり、そのあたりが本書につまびらかに書いてあるわけではありませんが、それに膨大なエネルギーを注ぎ続けたからなのだと思われます。

 

もちろんJKあるあるをネタにしたツイッター垢やリフレ店のレビューサイトを成功させているので、そっちの才能はあるのでしょうが。

 

JKビジネスの裏側を知る以外にも、いろいろと勉強になった1冊でした。

 

 

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