「テキーラで乾杯しましょ」バッドの一言がデスゲームの開始を告げます。
女王様の言うことはー……絶対です。
おばさんがチーママになって忙しく仕事をするようになったので(そもそもとても真面目な人ではあります)しばらくこういった無茶飲みゲームから遠ざかっていましたが。
やっぱり逃れられない運命なんですね(涙)。
メンバーはバッドとうっすら顔を知っているウェイトレス1名とゴゴ嬢1名。
ゴゴ嬢は来たときからやたらとアピって来るなあと思ったら、大みそかにたまたま一緒に飲んだコでした。たしかリサと名乗っていたような。
もちろんBLACK PINKを名乗るには図々しすぎる容貌なんですが、愛嬌はあるコなんですよね。ただし、彼女は最近1万バーツかけて鼻を工事したばかりだそうなのでジュースで参戦だそうです。
でも1万バーツって安くね? 簡単にズレたりしそうですけど。
バッド流の飲みはある意味じゃんけんよりハードかも知れません。
とくに何もなく、どんどん乾杯してショットグラスを空けていくスタイルです。
ジュースの鼻工事リサはさすがに口をつける程度ですが。
「あのコにもご馳走していい?」
バッドが指さしたのはカウンターにいたトムボーイでした。ミスレジスターの新しい愛人でしょうか。まあ歴代トムボーイスタッフがミスレジスターの愛人だというのは僕の妄想にすぎないんですけど。
まだ10代かと思うような幼さで華奢なトムボーイ君があからさまにドキドキしながら参加して、乾杯は続きます。
下げても下げてもテーブルは常にショットグラスだらけという地獄絵です。
ふと、気づくと全然関係ないウェイトレスやゴゴ嬢も通りすがりにグラスを空けてはどこかへ行ってしまったりしています。
ミスレジスターや知り合いのウェイトレスが目を光らせていればそんなこともないのでしょうが、ほぼ知らないスタッフばかりなので恰好のぼったくり案件になっています。
(これはもしかしたら、やってしまったかも……)
「イエーイ! 死んだ~w」
バッドの歓喜の雄たけびは沈没寸前でふらふらしているトムボーイくんに向けてのものでした。ソファーから身を乗り出し、指を差して大喜びです。
さすが女王様。Sっぽいところもたまりません。せっかくなのでどさくさに紛れてそのド迫力のお尻をいっぱい触らせていただきましたw
もう合計何十杯ショットグラスを空けたでしょうか。僕もそろそろ限界が近いです。
最後のあがきとばかりに隣のバッドの肢体を堪能しまくりました。彼女もけっこう酔っ払っているようでお咎めなしです。お咎めどころかむしろ僕を挑発するように肢体を押し付けてさえくるのです。
地獄の中で極楽気分♪ いや、これはさらなる地獄への入り口かも……。
「ちょっとトイレ」やがてバッドは席を立って行ってしまいました。
女王様は気まぐれです。
残された僕は仕方がないので反対隣にいた鼻工事リサにセクハラを開始しますが、そのうち彼女も席を立って行ってしまいました。
「バッドがトイレで寝てる~~!wwww」
突然、鼻工事リサが戻って来たかと思うと手を叩いて大喜びしています。
女王陥落。暴虐に苦しめられた民たちが勝利を手にした瞬間でした……って僕はあのナイスバディがこれ以上お触り出来なくなって悲しいかぎり。
そして、もっと悲しかったのがお会計でした。
最終夜なので誰かペイバーしてもいいように、チップ込みでかなり多めに両替していたのですがペイバーどころか空港までのタクシー代も怪しいぐらいすってんてんになりました。
これ、一番の敗者は僕ですよね。
そして、これがR3での僕の最後の思い出となったのです。
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