90年代の話を00年ごろに書いたものをリライトしています。
画像は適当なものがないので本文とはまったく関係ないゴーゴーバー画像を使用します。だってAVの画像ばっかりなんだもの。
さて「大人のパーティ」のお話。
少し前までは「ビデオ鑑賞会」と呼ばれていました。 これはれっきとした裏風俗というやつです。
つまり、お店。
でも、看板なんぞは出していませんから、ヘルスみたいに、 看板を見て、ふらっと入るなんて真似はできません。
あらかじめ、電話をかけて場所などを聞き出さなければなりません。
「店」とはいえ、そんなところにいきなり電話かけるの、嫌ですよね。
でも、ここにたどり着くには、越えなければならないハードルなのだ。
どういうところで調べるのかというと、「3行広告」というやつです。
夕刊紙…東スポとか、日刊ゲンダイとかに出ているあれです。
余談ですが、個人的にはナイガイタイムスをよく使います。 情報が多いんです。
正直言って、なかなか電話できませんでした。
ヘルスなど店舗のお店にはよく行っていましたが、お店に電話をするという経験がほとんどなかったのです。なので東スポから電話番号、メモるのはいいんですけど、長いことメモ帳のこやしになってたと思います。
まだ、携帯なんか持ってなかった時代です。 もともと電話、苦手なんですよね。
でも、勇気を出して電話して見ました。
RRRR…RRRR… 「はい」電話に出たのは初老の男性の声でした。
「広告見たんですけど」
「こんな時間にやってるとこなんてないよ」がちゃん。
え?嘘お……。
電話したのは午後10時ぐらいでした。通常の風俗だったら、営業的にけっこう勝負かけてよい時間です。
あとで知ったところでは「大人のパーティ」の営業時間は、お昼過ぎから午後8時、9時ぐらいのところが多いようです。
なんでなんですかねえ。やる気ないのかな。
さて、気合いを入れた初電で冷たくあしらわれましたが、パーティへの憧れはますます募ります。
気を取り直して、後日、今度は夕方5時ぐらいに別のパーティに電話してみました。
「はい」今度は少々艶っぽい女性の声でした。
「広告みたんですけど」とりあえず、システムを教えてもらいます。
3万5千円で時間は2時間半。食べ放題、飲み放題だそうです。 食べ放題は食べ物も女性もということらしい(笑)。
「場所は大塚なんで、大塚の北口からもう一度電話もらえます?」
最近は都内や近郊どこにでも同様の「パーティ」はあるようですが、 当時はほとんど大塚、日暮里あたりだったような気がします。
で、大塚駅北口から再び電話。
「北口を出て、右の方へ歩いて信号を渡ると、コージーコーナーがあるんで、そこからもう一度電話して下さい」
コージーコーナーから電話します。
「そこからまっすぐ歩いて、二つ目の信号を右に曲がってうんぬんかんぬんでコンビニがあるんでそこから電話して下さい」
コンビニから電話。さっきのところから50Mと離れてないじゃん。
「注文の多い料理店」かい。
でも、この電話で指令は最後でした。
「向かいの灰色のマンションの30★号室です」
マンションはオートロックのない、古いつくりのもの。 事務所名の表札もちらほら見受けられるものの、半分ぐらいは普通の住居のようです。
30★号室には表札がありませんでした。 部屋番号をちゃんと聞いたか、不安になります。全然関係ない部屋だったらかなり恥ずかしいです。
勇気を振り絞ってピンポンします。
昔の団地とかにありがちな、ベージュいろをした鉄のドアがゆっくりと開きました。 (続く)
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