↑のゴーゴーバー画像は本文とはまったく関係ありません。
90年代の話を00年ごろに書いたものをリライトしています。当時の「大人のパーティ」に関するお話です。
ニフティの掲示板で見つけた怪しげなサークルのお話でした。
その内容はお見合い、乱交、SMなんでもアリのフリーSEXサークルと、不必要に手広くてうさんくさすぎ。
しかし、すでに冷静な判断力を失いつつあった僕は入会を申し込み、 そのサークルの「世話役」なる人物と会うことになったのです。
あえて火中の栗を拾いに行った、後付けではそういうことなってます(笑)
たしかメールでは「電話でまずいろいろ説明」とありましたが、電話は単にアポをとっただけだったと思います。
待ち合わせは週末の午後、新宿駅南口でした。
まだ少し寒い季節でした。 「世話役・及川氏」はグレーのウールのコートを着てあらわれました。
さて、ここで前回のおさらいです。 メールでの彼のプロフィールはこんな感じでした。
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《及川さんの紹介》 ・・・私たちのサークルのスタッフでメンバー暦4年、
主に男性のメンバーの お世話をしてもらっていますが、
新人メンバーの面談・説明や新しくはいった 女の子に“大人のお見合い”の教習などもお願いしています.
プロフィールとしては 京都府出身、もと早大体育会テニス部、38才、既婚、
仕事は銀座で「弁護士事務所」を開業されています.
伊豆にリゾートマンションを所有されており、愛車はアウディー.
男女両メンバーからの信望は厚く、特に新人の女の子の良き相談役となっています.
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で、その及川氏です。
なんかねえ。どうも(笑)。 ほんとはすごい人なのに、そうは見えない人っていますよ。確かに。
まあ、頭は良さそう。百歩譲って。
でもねえ、体育会テニス部でしょ?しかも早稲田の。
38歳なら大学時代はテニスサークル全盛期。 早稲田のテニス人口ってその頃ン千人単位だったはず。ましてや体育会っていわばその頂点なんだけど……。
及川氏、なんか貧相。
そう「貧相」という言葉がかなり似合う感じの人だったんです。
動物に例えるならネズミでしょうか。しかも痩せた。
とても元体育会テニス部のスポーツマンには見えません。
それだけではありません。
さらに、「2階にお茶を飲むところがあるんで、そこへ行きましょう」と言われ、 連れだってエスカレーターに乗りました。
ふと、及川氏の後ろ姿を見ると、決して高そうには見えないコートのお尻の部分が、 擦れてケバだって毛玉だらけになっております。
しかも、それが目立つこと。 古着屋で300円って感じで。
銀座の弁護士事務所・・・伊豆のリゾートマンション・・・アウディ・・・・。
おそらくそういったものとは、真逆のイメージしかありません。
なんとなくそれだけは確信を持って。
しかし、そのときの僕にはそんな冷静な判断は出来ませんでした。
客観的かつ冷静な「疑念」よりも、内なる部分からわき出す欲望でいっぱいいっぱいです。違和感は感じつつも「とりあえず、行けるとこまで行く」それぐらいの気合いでした(笑)。
そうなっちゃったら止まらないんです、これが。
ルミネの2階でお茶を飲みつつ、「及川氏」にサークルの説明を受けた気がします。
まったくと言ってよいほど印象に残ってないので、 そこで彼は決して熱弁を振るったわけではなく、淡々とメールの内容をなぞっただけだったのでしょう。
そう、不思議なんですけど本当に彼がしゃべったこと、 どういう表情で何を発言したのかって記憶に残ってないんですよね。
ともかく、僕は面接にパスしたようです。
まあ、パスしないわけがないのですが。カモなんだから。
「じゃあ、女のコが待ってます。行きましょうか」
及川氏と僕は、店を出て南口から明治通りを経て新宿二丁目方向へ歩きました。
(あれっ、いきなり女のコが待っている流れ?)
そんなふうには思いましたけど、黙ってついて行きます。
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