↑のゴーゴーバー画像は本文とはまったく関係ありません。
00年代の「大人のパーティ」に関するお話です。
「ゴーゴー、飲み行くよ」
そんな電話がパーティでもなんでもないときに時々かかってくるようになりました。
パーティー終わりにも飲み会があることがあります。その飲み会はパーティの参加者全員が行けるというわけではなく、男性陣も女性陣もいちおうアンザイさんから声がかかったメンバーのみでした。
もちろんそこでの飲み代は男性の頭割りです。だいたい男2~3人で女性やスタッフなども含めて10人ぶんぐらい出すのでちょっとした出費になります。
お金があまりないときや、早く帰りたいときもあるのですが断りづらいです。
そんな飲み会に顔を出すようになって僕が酒好きだということが認知されたからか、それともアンザイさんを口説く気がないので気楽に呼べるからか、僕はふだんもたまにアンザイさんに誘われては飲みに行くようになりました。
多かったパターンはアンザイボーイズ同伴というパターン。
リョーくんのときみたいに一緒に住んでいるわけではないと思うのですが、アンザイさん宅にはふだんから何人かのボーイズたちが出入りしているようで、その1~2人がついてくることがありました。
もちろん料金はすべて僕持ちってことです。
結局アンザイさんと2人きりではないわけですね。
やっぱり警戒されていたんでしょうかw
これで女性メンバーでも居れば少しはテンションも上がるのですが、そんな感じなので僕はテンション低めです。
飲んでいるときはパーティのときと同様にだいたいアンザイさんが1人でしゃべっています。
「この間キクチのやつと飲みにいったんだけどさあ」
一番多かった話題はパーティ常連や女性メンバーの悪口でした。
とくにこの頃は一番アンザイさんをガチンコで口説いていたキクチさんに関する話題が多かったと思います。
キクチさんは50代後半、小柄でいかにも社長然とした恰幅のいいおじさんで実際なんかの会社を経営しているという話でした。
「俺が面倒見るからこんな仕事上がれよ、な~~んていうわけよ」
「はあ。いい話じゃないすか」
「ちっともよくないわよ。ゴーゴー知ってる? あいつ本当は社長でもなんでもないんだから」
「えっ、でもめちゃめちゃ羽振りいいじゃないすか。この間もCDプレーヤーかなんか女のコたちにタダで配ってたでしょ」
「あいつ、かっぱらってきてるのよ。××さんから聞いたんだけど、あいつ本当は倉庫の作業員なんだから。あたしのほうが全然稼ぎがあるっつーの! バーカ!」
悪口がどぎついのはアンザイさんがノリノリな証拠。この夜もいい感じに酔っ払ってきたみたいです。
口角泡を飛ばしながら人様の罵詈雑言を吐き続けるアンザイさんと黙って耳を傾け続ける僕とボーイズ。
はたから見たら僕たちが怒られているだけのように見えるのかも知れません。
「さあ、2丁目行くよ」
おもむろに立ち上がるアンザイさん。
夜はまだ始まったばかりです。
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