ドラマレビューです。日テレ水曜22時枠『うちの娘は、彼氏ができない!!』を。
日テレのドラマ枠の中で一番お金がかかっていそうなこの枠。かつては『ハケンの品格』などヒット作も輩出しているこの時間帯で今期オンエアされているのが『うちの娘は…』です。北川悦吏子脚本・菅野美穂と浜辺美波W主演となかなか力が入っています。
『オワコン』扱いされている往年の売れっ子恋愛作家とその娘をとりまく男たちの物語といったストーリー。派手な暮らしっぷりの母・菅野と友達がいないオタク大学生・浜辺が周りのオトコども(東啓介、岡田健史、川上洋平、沢村一樹)と毎回わちゃわちゃやっている様は50のオッサンが見てもなんだかなあって感じでした。さすがのカンノも浜辺と並ぶとやっぱりいろいろキツイし。
しかし、昨日の第6回でがぜん盛り上がってきました。
6話のあらすじはこんな感じです。
自分と碧(菅野)の血液型が不自然なことに気付いた空(浜辺)。空の行動に気付いた碧はパニック状態に。それを優しく受け止める幼馴染のゴンちゃん(沢村)。
一方、病院での検査結果を受け取って母と自分の血がつながっていないことを知り、愕然とする空。渉(東)とのデートでも上の空だった。渉には悩みを打ち明けられず、空が頼ったのはいつもそばにいた大学の同級生・光(岡田)だった。傷ついた母子の絆は修復できるのか……?
視聴率は初回二けたに乗せていたようですが、その後は8%前後とか。この枠としてはまあフツーの数字だそうですが、まあ平凡な数字でしょう。
しかし、見逃し配信『Tver』での再生回数がスゴイ、ということで話題になっているみたいです。
日テレドラマ歴代1位ってことらしいんですけど、日テレだからなあ。
でも『Tver』で観ているのは若い世代ってことで、若い人たちが北川悦吏子に食いついている、という現象は特筆に値すると言ってもいいでしょう。
たしかに北川作品である『半分、青い』も、朝ドラファンからは賛否両論でしたが、あれをきっかけに朝ドラにはまった若い世代も多いと聞きます。
仕事に恋愛にと自分の信じた道を奔放に生きる碧は『半分、青い』のヒロイン・鈴愛とかぶる部分もあるし、もしかしたら北川さんとかぶるのかも知れません。
しかし、彼女が相手にするのは若い担当編集だったり、超イケメンの幼馴染なので、オッサンが入り込む隙間はないのです。だからオッサンは浜辺のメガネ姿を眺めてえへへと言っているだけだったのですが、母娘問題でようやく物語が動いたわけです。
岡田健史の演じる光がまたいいやつで。学校ではイケてるグループでチャラいくせにその実隠れオタクで恋愛にも意外に一途。ずっと思いを寄せていた元家庭教師(吉谷彩子)にふられ、漫画つながりで仲良くなった空にひそかに惹かれていくという。
6話では空にずっと付き添って病院を前にして足がすくむときにも、結果を知って泣き叫ぶときにも優しく寄り添い、渉とのデートに行く空を送り出すのでした。
そしてデートを途中でキャンセルした空に家に帰りたくないと押し掛けられると家を空けてやり、避難した満喫にまで押し掛けられて結局一緒にオールするという献身ぶり。前回までただの友達だった空と光の間柄もグッと動いたようです。
今後の展開が楽しみになってきました。浜辺のメガネ姿もいいけどな。
あと、福原遥も可愛いです。