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ゴーゴー文庫(ブックレビュー)

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (23) ~自己評価によってゴゴ嬢がとる4つの戦略~

『BUTTERFLIES』(HPより) 前回はゴーゴーバーがバーガールたちにとって自由競争のコロシアムである現実と、そのことによって彼女たちが自身の容姿に対してきわめてシビアに直面せざるをえなくさせていることを学びました。 彼女たちは日々の〝闘い〟を通じ…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (22) ~女のたたかい~

『Billboad』(HPより) 前回まではバーガール間の友好と仕事面での協力関係について見てきました。 sしかし、バーガール同士の親しい関係は本人とその周囲数人といった狭い範囲のものです。ゴーゴーバー全体から見るとバーガールたちは互いにライバル関係に…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (21)~友人たちの連携プレイ~

『BUTTERFLIES』(HPより) ゴゴ嬢の交友関係は職場とプライベートの境界があいまいな友人関係が多い、という例を先日見ました。 こういった友人関係のもとでは、お互い各々の仕事にプラスになるように協力することが多くなります。これはもちろん友人としての…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (20) ~ゴゴ嬢たちの〝友情〟~

最近何かと評判の良い『Billboad』(HPより) 第4章「ゴーゴーバーの市場論」、次のパートに入ります。 これまでは売り手(バーガール)ー買い手(男性客)という二者間での商品売買について考察してきました。 文化人類学者の定義する「バザール型市場」において…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (19) ~〝都合のいい関係〟のケーススタディ~

『Obsession』(facebookより) お気にのゴゴ嬢との関係を続けることは、男性客にとって病気や犯罪被害などのリスクを避ける以外にもメリットはあります。 それは、ゴゴ嬢と〝えっち〟な関係に持ち込むのにも、多少の労力は必要だということです。ゴーゴーに…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (18) ~男性客側のリスク 被害例つき~

『Twister』(davetherave.Bangkokより) バーガールと長期間かつ複雑な関係を持ち続けることは、男性客の側にもメリットがあります。 たとえば、病気予防という点では不特定多数の相手よりも特定の相手といたしたほうがリスクは少ないです。まあ、相手によっ…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (17) ~「お母さんが病気で」と言われたら~

『Baccara』(ピンヘブfacabookより) ゴゴ嬢との付き合いが〝えっち〟するだけではない関係になってどんどん仲良くなっていくと、ある日突然〝借金〟や〝金銭的援助〟を申し込まれることがあります。 ゴゴ嬢のビジネス脳的な見方でいけば、手塩にかけて育て…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (16) ~バーガールの営業戦略・応用編~

Lollipop( davetheravebangkok.comより) スカイマイルならマイルの有効期限なし!【デルタ スカイマイルJCBカード】 前回はお客が持つ二つの属性(金離れがいいか、逢える機会は多いか)によって、バーガールがとるであろう4つの営業戦略について読みました…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (15) ~お客の態度によってゴゴ嬢がとる4つの戦略~

Kings Castle (Twitterより) ゴゴ嬢などのバーガールが、より多く稼ごうと思ったときには2つの戦略のいずれかを選ぶことになります。 一つは、多数の取引相手を獲得する方法。もう一つは1人の相手からより多くの取引をしてもらう方法です。 ある男性客をタ…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (14) ~〝あれ〟の値段はどれだけ下げられる?~

R3(barnewsbanakok.comより) 【ケース3】 ある夜、著者がナナプラザのある中規模店にいると、ステージ前のカウンター席に座っていたファランが目の前で踊っていたダンサーを手招きした。 ダンサーはしゃがみ込んでファランと話していたが、やがて顔の前で手…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (13) ~ゴゴ嬢が抱える3つのリスクとその対処~

『FAHRENHEIT』PATTAYA ゴーゴーバーに入って気に入ったコがいたら、お客は自分の席に呼んで、まず会話などのコミュニケーションをします。 バーガールたちはリクエストに積極的に応え、片言の英語や日本語、ときにはタイ語の会話でお客を楽しませ、より自分…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む (12) ~ゴーゴーバーは〝バザール型市場〟なんだそれ?~

イスタンブール・エジプシャンバザール(travel.com) 本日より第4章「ゴーゴーバーの市場論」に入ります。 この章から本格的に著者の言うところの〝ゴーゴーバーの経営人類学〟が展開されていくわけで、学術書の本領があらわになって来ます。 大学で6年間…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(11) ~〝あれ〟のお値段とゴゴ嬢の収入~

パッポン『Glamour』(タズヤンTVよりhttps://www.youtube.com/watch?v=xjENLDWlPoA&has_verified=1) もくじ 〝あれ〟をするいはいくら?相場とぼったくり注意‼ ゴゴ嬢はどれだけオフされているのか ゴゴ嬢の収入と家計 〝あれ〟をするいはいくら?相場とぼ…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(10) ~バーガールの給与システム~

午前2時に消灯したナナプラザ('20年3月) スカイマイルならマイルの有効期限なし!【デルタ スカイマイルJCBカード】 ゴーゴーのバーガールが他の風俗と異なる点は、ゴーゴーにおいてバーガールはあくまでダンサーであり、ウェイトレスもしくは呼び込みとして…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(9) ~バーガールの営業ルーティン~

『PinkPanther』(2013年) タロット占い 「バーガールたちの毎日の仕事のルーティーンは夕方の出勤から始まる。ゴーゴーバーの出勤時間が午後6時から7時なので、バーガールたちの出勤もその時間が目安となる。 (中略)バーガールたちのほとんどは職場から数…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(8) ~ゴーゴーバーのシステム~

『Obsession』(世界のタズヤン/TAZUYAN TV より https://www.youtube.com/channel/UCeu4WvLuhjJ3fcwGbDDZCSQ) 第三章「ゴーゴーバー素描」、本日はゴーゴーバーの営業形態について書かれた部分を読んでいきます。本書は学術書なので、ゴーゴーバーなぞ行っ…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(7)~クリントンプラザとバーガルプロファイル~

『White House』(http://bkk0931.fc2web.com/n/clinton/clinton.htmより) ソイ15と17のあいだ、テーメーカフェの近くに、00年に出来た新しいゴーゴーバーテナント施設が誕生しました。入口を入ると、中庭を囲むように6軒のゴーゴーバーと十数件のバービア…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(6)~2000年のソイ・カウボーイ~

「ゴーゴーバーの経営人類学」より 第三章「ゴーゴーバー素描」本日はソイ・カウボーイです。 ソイ・カウボーイはスクンビット21(通称アソーク)と23を結ぶ100mに満たない路地で、パッポン通りのように道の両側にゴーゴーバーが並んでいます。 「比較的小規…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(5)~2000年のナナプラザ~

「ゴーゴーバーの経営人類学」より 以下省略 第3章、バンコクのゴーゴーバーに関する基本資料を見ています。 本日から3回はスクンビットのゴーゴーバー街3か所に関する記述を見ていきます。 第一回はみんな大好きナナプラザです。 著者・市野沢氏はそのフ…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(4)~立地と客層~

バンコク中心部('16年のG-Diaryより) 第3章「ゴーゴーバー素描」に入ります・。 この章から、著者がコツコツと自らの足で調べたフィールドワークの内容が明かされるのですが、この当時のゴーゴーに関して、もっとも詳しく調べ上げた資料であるといってい…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(3)~なぜタイは夜遊び天国となったのか~

’70年代のNANA交差点。交番は今もあるやつだそうです。 美しい海だったり、手軽に食べられる美味しい料理だったりと、観光大国・タイの魅力は人それぞれにたくさんあります。その中でやっぱり外せないのは夜遊びの充実ぶりでしょう。タイが世界でも有数の〝…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(2) タイのセックスワーカー数、収入など

イメージ画像です タイのセックス市場 の規模と歴史 みなさんご存じのとおり、タイのセックス市場は巨大であり、多様性に満ちています。タイの真面目な人は怒ると思いますけど、裏観光名物であり、タイが世界第4位の観光大国である一因だと思います。 では…

『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む Reboot(1) はじめに

「『ゴーゴーバーの経営人類学』を読む」シリーズの書き直しです。 すでにアナウンスしているとおり、写真や資料の一部は残っているものの、本文はバックアップがなく、一から書き直しです。このパートはけっこう時間がかかりそうです。すみませんがお付き合…

青春の汗と性欲と『バンコク楽宮ホテル』レビュー

楽宮旅社(左)と『バンコク楽宮ホテル』 『バンコク楽宮ホテル』は1980年代、戦火の影響も甚だしいヤワラーの安宿街で、 娼婦たちと共生する貧乏旅行者たちの青春を描いた名作です。 すでに世に出ていた『深夜特急』とはまったく真逆のベクトルで、いたいけ…

『ラブ・ジャンキー 日本発タイ行性の直行便』に見る90年代の諸事情(3)

これも違います。 昨日の続きです。 前回の記事↓ www.sergeant-gogo.com ◎買う側の論理 「体がいいし優しいし、タイの男は世界一」 固さがいいのだ、という。太さや長さではなく固さだと。 45歳の日本人ツアーガイド、英子には現在十人以上の恋人がいる。 み…

『ラブ・ジャンキー 日本発タイ行性の直行便』に見る90年代の諸事情(2)

これではないです。 昨日の続きです。 前回の記事はこちら↓ www.sergeant-gogo.com 〝買われる側の論理〟文字通り性の〝売り手〟である人々へのインタビューはまだ続き ます。 「だまされて、だまして無一文」 パッポンの夜市が好きな筆者が、客引きに誘われ…

『ラブ・ジャンキー 日本発タイ行性の直行便』に見る90年代の諸事情(1)

本日から3回に分けて家田荘子『ラブ・ジャンキー 日本発タイ行性の直行便』レビューをお送りします。スゴイサブタイトルですよね。 家田荘子さんと言えば、最近では高野山のお坊さんのイメージですが、 代表作はもちろん『極道の妻たち』や『イエローキャブ…

『タイ買春読本』研究(その13)抗議の一部始終(3)

謎の『第3版』。表紙英文ロゴの違いに注目 第3回目の団体との話し合いで、抗議団体側とも協力のもとに全面改訂版を作成してはどうか、という案が出され、その線で建設的な話合いが行われたそうです。 しかし、後日になって団体側からは「やはり絶版という…

『タイ買春読本』研究(その12)抗議の一部始終(2)

改訂版では写真は修整されています 『タイ買春読本』の発売後、市民団体からの抗議は予想外で、筆者らは大いにショックを受けたようです。 中でも「タイに行ったら逮捕される」「日本の警察からも事情聴取」「5万円で殺しを請け負う人もいる」等々の脅しは…

『タイ買春読本』研究(その11)抗議の一部始終(1)

初版(左)と全面改訂版。デザインの違いに注目 『タイ買春読本』研究の最終章は「『タイ買春読本』抗議の一部始終」です。 実は本稿を書くにあたり、僕は本書を3冊入手しました。 94年に出版された初版、95年に増刷されたときの改訂版、また、さらにその後増…