◎月17日(木)
1週間海外へ行っていた間、アシュレイ・マディソンにアクセス出来ず。
現地からHPにアクセスすると、「当該の国ではアクセスできません」というメッセージが出てログインページへ行けない。いろいろ大人の事情があるのだろう。
そういうわけで実に1週間ぶりにログイン。
出しておいたメッセージの返信は一つもないorz
気を取り直してメッセージを何件か出していると、さっそく1通返事が来た。
瞳、輸入商社に勤める28歳独身。
プロフには「ガタガタメールするのが苦手ですからメル友とかお断りすます。しかし、お金と肉体関係の募集ではないから宜しくお願いします」とあった。
怪しい日本語から察せられるとおり、中国人だ。
「初めましてコメント有難う御座います。中国語が解らなくても構いません。私はまず赤坂で一度食事とお酒から楽しく付き合ってみたいと思ってますが相性が合えば仲良くしていきたいね。良ければ是非誘って宜しくお願いします」
「赤坂」と場所を指定しているのが気になるが、何度かメッセージをやりとりして、次の水曜の夜に待ち合わせることになった。
◎月23日(水)
お昼頃、瞳からメッセージが入っていた。
「こんにちは。先週メール有難う御座います。今夜は予定通りで大丈夫ですか?」
大丈夫ですよ、と返事をすると、携帯番号を送って来た。
僕の携帯はすでに伝えてある。
19時30分、約束の赤坂駅2番出口で待っていると携帯が鳴った。
ここから30mほど離れたコージーコーナーの前にいるという。
地下鉄の駅から来たわけではないようだ(伏線)。
コージーコーナーの前に行くと、ベージュのコートを着たOL風の小柄な女性が立っていた。すぐに目が合い「ゴーゴーさんですか?」と声をかけてきます。
色白で容姿は普通。ただ28歳よりふけて見える。韓流女優のような写真の印象とはちょっと違う気もするんだけど……手元に写真がないのでわかりません。
彼女がおすすめだという中国火鍋の店に入り、ビールで乾杯。
互いに自己紹介などをする。彼女は張さんと名乗った。
新疆の出身で日本には10年以上いるらしい。話しながら彼女はかいがいしく火鍋をよそってくれる。火鍋にはにんにくがごろごろ浮いており、「身体にいいのよ」と何個か食べさせられた。ヤバイ、なんかムンムンしてきた。
1時間ほどで食事を終え、飲み直すそうという話に。
「近くに会社の人たちと行くカラオケがあるから」という彼女に
「そのへんのバーにしない?」と言うだけ言ってみるが
「知っている店だから」と押し切られる。
その「知っている店」が嫌なんだけど。
連れて行かれたのは赤坂の繁華街のど真ん中あたり、小さなビルの4階にあるスナックのような店だった。
「いらっしゃ~い」出て来たママを見て、僕は固まってしまった。
アシュレイ・マディソンに「瞳」として出ていた韓流女優のような写真の女その人だったのだ。
うわあ、もうイヤな予感しかしない。
「ママ、ひさしぶり」「去年の年末以来ね」
何をどこから突っ込んでいいやら。
とりあえず長居しないほうが良さそうだ…とは思ったものの、飲みだすとそれなりに居心地が良くなってしまい、1時間でワイン1本とビールの小瓶を数本空けてしまった(大失敗)。
それでも、店のもう片方の隅で女性二人とカラオケに興じているサラリーマンもそんなに大金持ちには見えないし、そんなに高くないだろうと、ドキドキしながらお会計をする。
「6万円ね。ワイン2万円、ビール2000円、チャージ一人1時間5千円が2時間、サービス20%よ」
うわー、やられた……カードでお会計をするとさらに10%上乗せされて¥66000だった……。
「大丈夫? どうする、もう帰るの?」ほんのりと酔っぱらって色っぽくなってしまった張さんが耳元で囁くが、ショックが大きすぎて何かする気分ではない。
帰る、と言うと駅まで見送ると言って、張さんは待ち合わせた赤坂駅まで僕を送ってくれた。
「もう連絡くれそうにないね」
寂しげに呟いた張さんだったが、同情してはイケナイ。
どうせ、見送ってくれたのは僕を警察に駆け込ませないためだったのだろう。
◎月7日(水)
その後もほぼ毎日欠かさず3~4人にメッセージを出し続けたのだが返事はゼロ。
入会して1か月、49人へメッセージを出したことになる。
気になったのは、毎日検索ページを見ていると、ほとんどヒットする顔ぶれが同じだということ。
最後のほうはトップから何ページかは一度メッセージを出した人ばかりで、出してない人にメッセージをする、という感じになってしまっていた。
検索条件が18歳~45歳で僕の住んでいる都心某区から半径80km(都内全域とその周辺までカバーしている)で、こんな感じということは登録母数がすごく少ないのだ。
さらに、公開されている女性のプロフィール写真をgoogleの画像検索にかけたところ、何件かがヒットした。
つまり、よそからコピペした写真。パクリ元はミス東大、香港のモデル、インドネシアのモデル、無名のアイドルなどだが某有名女優のものもあった。
本人だったら逆にスゴイけど。
出会い系では良いことのない僕だけど、アシュレイ・マディソンで出会えなかったのは、僕の責任だけではないと言い切れると思う。
注:ご存じの方も多いかも知れないが、その後アシュレイ・マディソンは世界規模で顧客データ漏洩事件を起こし、失速。5年以上たった今でも、当時のネタを利用した恐喝事件が起きているのだとか。こわいこわい。