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俺をゴーゴーへ行かせろ!『HUSTLERS』レビュー


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↑こちらで観られます。たぶん。

 

本日もレビューを。

土曜の夜の映画が巨大ザメのしょーもなさそーなやつだったので、DVDを借りて来ま

した。なるべく新作ではなくて、¥120で借りられるやつ、というのが、ここのレビュ

ーで取り上げる一つの基準にしているのですが、見たかった新作があったので、思わず

借りてしまいました。

 

『HUSTLERS』。リーマンショック後のストリップクラブを舞台にしたお話で

す。映画館でやっていたときから観に行きたかった作品。

これ、今年の2月公開だったんですね。コロナのせいであまり陽の目を見られなかった

であろう作品です。

 

ストーリーはこんな感じです。

幼少の頃に母に捨てられ、祖母に育てられたデスティニー(コンスタンス・ウー)は、祖母を養うため、ストリップクラブで働き始める。そこでトップダンサーとして活躍するラモーナ(ジェニファー・ロペス)と出会い、協力し合うことで大金を稼ぐようになり、姉妹のように親しい関係になってゆく。ダンサー仲間のダイヤモンド(カーディー・B)からもストリップでの振る舞いをレクチャーされ、デスティニーは祖母とともに安定した生活ができるようになる。
しかし2008年、リーマン・ショックによる影響で世界経済は冷え込み、ストリップクラブで働くダンサーたちにも不況の打撃が押し寄せる。シングルマザーとしての生活費や、収監中の恋人の弁護士費用など、それぞれの差し迫った事情で“お金が必要”というストリッパーたちに、ラモーナは「真面目に働いても生活が苦しいのに、経済危機を引き起こした張本人であるウォール街の金融マンたちは、なぜ相変わらず豊かな暮らしをしているのか」と言い、ウォール街の裕福な男たちから金を騙し取る計画を企てる。

 

↑こちらでも

 

冒頭のストリップクラブのシーンに目を奪われます。

とくに、札束にまみれて踊るJ-Loのポールダンスは圧巻。とても御年50オーバーの人の

肉体ではありません。

リーマンショック前夜のストリップクラブの隆盛ぶりは、見ていて涙が出そうでした。

なんか、ものすごく懐かしく、今は遠くなってしまった景色です。

それだけで、前半は惹き込まれるように見てしまいました。

 

最初は稼ぎのほとんどを店の関係者に搾取されて、まったく稼げない主人公のデスティ

ニーですが、カリスマストリッパーのラモーナに教えを乞うことで、どんどん生活が派

手になります。当初は「祖母を看取る程度のお金が稼げれば」と言っていたデスティニ

ーですが、結婚・出産などもあり、以前のようなつましい生活はできなくなっていました。

 

そこへタイミング悪くリーマンショックが起きて、新しい職を探すことも叶わず、

デスティニーはすでにロシア人だらけになって稼げなくなったクラブで、ラモーナと再

開するのです。

 

そこで起死回生の手段として彼女らがとったのが『釣り』という手口。

要はバーなどで金持ちを引っかけてクラブに連れて行き、そこで遣わせたお金の何割か

を店からキックバックさせる手口で、最初に薬物を盛って〝サインできる程度に〟酔わ

せるという、典型的なボッタクリです。

 

男の側もやられたら気が付きますが、恥ずかしくて訴えられないという、

まあ、かなりスケールの小さな小商いです。

でも、文字通り裸一貫で稼いできた彼女たちが、せっぱつまったときに、

ふりかざした〝正義〟が、こういうかたちのものだったことは、ある意味、象徴的すぎ

るようにも思えるのです。

 

今回のコロナ騒動はいうなればリーマンショック以来の経済危機です。

(日本の場合は東日本大震災もありましたけど)

リーマンの前と後の時代で、時代が変わっていたとすれば、

コロナの前と後でもまったく違った世界になってしまったとしても別に不思議はないの

です。実は、それって現在進行形で起こっていることなのではないんでしょうか。

 

バンコクで、パタヤのゴーゴーで今何が起きているのか、気になって仕方がありません。見に行かなければ。 

「オレを早くゴーゴーへ行かせろ、プラユット、ゴルァ!」

思わず、そう叫びたくなってしまう、そんな映画でした。

ゴーゴー好き(とくにストリップティーズ好き)ならとくに☆☆☆☆