「富士レストランとボウリングの夕べ」に来たから、もしかしたら怒っていないのかなあと思ったら、やっぱりナンは怒っていました。
これはやっぱり僕が悪い。謝っておかなけらば。
いちおうゲームは進行中なのですが、ノイおばさんもオーちゃんもおおむねおつまみを食べています。から揚げに夢中のノイの巨体(慎重は僕よりも20㎝以上低いと思います)をよっこいしょと押しのけてナンの隣に腰かけます。
「ナン……」
声をかけおわらないうちに彼女はプイッと立ってレーンのほうへ行ってしまいました。
彼女が投げる番だったみたいです。
タイミングが悪かったのか、それとも……。すっかりマイナス思考です。
それでも意を決して投げて戻ってきた彼女に「昨日はごめん」と言ってみました。
「OK、ノープロブレム」
そんなふうに言っていますが、笑顔ではありません。
椅子に座った彼女は再びソムタムと格闘しはじめます。
どうしたら機嫌なおるかな。今さらチップを渡すのも変だし。
しばし沈黙……何か言おうとしたときに僕の番が回ってきたのでレーンへ。
どうも落ち着かないです。
投げ終わって戻ってきて、何とかしなきゃという焦りから思わずこんなことを口走ってしまいました。
「昨日は飲みすぎちゃって、よく覚えていないんだ。今日こそ一緒にホテルへ行こう」
するとこれまでクールだったナンの顔が一転してパッと明るくなります。
「ホント?嬉しい、約束よ!」
やっぱり笑顔の彼女は可愛いです。
ボウリング4ゲームの間にビールタワー2本とから揚げ2種類、ポテトフライ、ソムタムなどを胃袋に収めてナナプラザへ移動します。
このあとどこかへ遊びに行く予定はありませんが、R3はすでに営業しているので3人をペイバーしないといけません。前回はしないで済んだ気もするんですが。
R3では待ち手ぐすね引いて待っていたおばさんに捕まってしまいました。
地獄のじゃんけんゲームが今日も幕を開けてしまいます。
今日ぐらいはかんべんして欲しかったんですけどねえ。なんせ富士レストランから飲みっぱなしなので、すでにけっこういい案配になっちゃってます。
仕事がなくて自由の身のノイとオーちゃんもけっこう乗り気です。僕のよこにぴったりついているナンももちろん参加。
「ジャン、ケン、ポン! アイ、コデ、ショ!」
誰かの負けが決まるたびに大喜び。何が楽しいのか本当に謎です。
途中、ノイとオーちゃんは屋台で食べるものを買いに中座したりしていました。
本当にどれだけ食べるのやら。
2年前に初めてオーちゃんに会ったときはフツーに可愛い女のコだったんですが、会うたびに巨大化しており、ノイおばさんと本当に姉妹みたいになってます。
勝負は勝ったり負けたりととんとんですが、やはり時間の経過とともに飲む量は増えて行くわけで。
(これって全員崖から落ちるまで終わらないチキンレースみたいなもんだよな…)
薄れていく意識の中でぼんやりとそんなことを考えてみたりもしました。
そして気が付くと服を着たままホテルのベッドで寝ているパターン。
あれっ? ナンは?(大汗)
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