パッポン『Glamour』(タズヤンTVより)
市野澤潤平氏著『ゴーゴーバーの経営人類学』の内容をときどき感想などもはさみつつ紹介しています。
SEXのお値段
前に何度も書いていますが、ペイバーしたあとにゴゴ嬢と客が何をするかは自由です。そこは大人の話し合いです。お金と引き換えにすることをする場合のお金も、建前としては両者の交渉によるものとなっています。
しかし、この金額には暗黙ではありますが一定の相場があります。
だいたいショートの場合で1000~2000バーツ、ロング(本当は朝まで)では2000~3000バーツ程度です(当時の価格。現在はもっと上がっています)。
※現在はショート2000~3000、ロングで5000~6000といったところでしょうか。
あくまで相場は目安であり、相場を知らない客や場慣れしていない客にはふっかけてくること多々あります。いちおう相場を知っておいて損はありません。
若くキレイなゴゴ嬢は高額な報酬を得やすく、かつ多くの客をとることができるのでふっかけがちです。
逆に若くなくてマニアックな魅力のゴゴ嬢には値切れるコもいます。
店外でもらうお金をゴゴ嬢たちは全額自分のものにできますが、同時に店からのサポートや保護もないというリスクと隣り合わせにいるのです。
どれだけのゴゴ嬢がペイバーされるのか
市野澤先生によると、スクンビットのゴーゴーに関しては、毎日ペイバーしてもらっているゴゴ嬢は少数派だといいます。とくに若くもキレイでもない平均的なゴゴ嬢のペイバー回数は、月に10回と行かないそうです。
過去の研究者による調査ではゴゴ嬢が2週間の間に連れ出される回数は下のグラフのようになります。多くのゴゴ嬢の収入はそんなに高額にはなりません。
この調査によると、1か月の収入は最多で12万3175バーツ、最小で3000バーツ、中央値は20000バーツとなっていました。
3000って……;;;;
タイの01年の非農業労働者の平均賃金が7500バーツなので、平均としては悪くはないのでしょうが、稼ぎがかたぎの仕事以下の人もけっこういるのです。
リスクを考えると割りに合うとは言えません。
ゴゴ嬢の収入と家計
市野澤先生が出会ったゴゴ嬢たちもやはり月収10000~20000バーツと思われるケースが多かったようです。
しかし、収入が不安定なことに加え、客からのプレゼントや奢りなどが曖昧で、「バーガール本人も自らの収入を正確に把握していることはあまりない」と書いています。
それゆえにゴゴ嬢らの家計は月あたりの収入額というよりも、給料日や家賃の支払い日に手持ちがいくらか、という〝どんぶり勘定〟になりがちだと先生は指摘しています。
ノルマ不達成や遅刻のペナルティで固定給がほとんどなくなり、店外のチップもない状況では月収が5000バーツに満たないケースも多々あります。
ただ、そういったどん底の状況だけが長く続くことも少ないといいます。それは、1人顧客をつかまえさえすれば数千バーツの収入につながるからです。
だからゴゴ嬢同士で助け合う仲間がいれば、無収入の月があっても何とか耐えられるようです。それが半年~1年も続くとキツそうですが、一定の期間、生活の破綻だけは免れられるようです。
身内に優しいタイ女性らしいなあと思います。
僕にもそれぐらい優しいといいんですがw
次回より新章です!
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