市野澤潤平氏著『ゴーゴーバーの経営人類学』の内容をときどき感想などもはさみつつ紹介しています。
本日より第4章「ゴーゴーバーの市場論」に入ります。
これまではデータ的なところでしたので、フツーに面白く読めましたが、この章から本格的に市野澤先生の〝ゴーゴーバーの経営人類学〟が展開されていくわけで、がぜん小難しくなってきます。
大学で6年間まったく勉強せず、社会に出てもアルコール漬けでふらふら暮らしてきた僕にとってはこういうのハードル高いす。
1ページ読む途中で絶対眠りに落ちてしまうやつです。
どれだけ理解しているのか怪しいのに、さらにそれをやさしくかみ砕くというのは至難の技だし、間違って伝えてしまうおそれも多々ありますが、やってみます。
おかしなことを言っていたら指摘していただけると有り難いです。
4章の1項は「バザール型市場論」となってます。いきなりわからないですねw
要は、僕たちの常識として頭にある価格形成のメカニズムは近代経済学の理屈によるものですが、世界にはその枠組みには当てはまらない市場が多数存在します。
その典型が、値札がなく、取引当事者が直接価格交渉を行う市場です。
そういった市場では、いわゆる僕たちがイメージする市場と比べると経済以外の要因が価格決定に及ぼす影響が大きいのだといいます。需給のバランスなどによる価格調整メカニズムが十分に働かず、価格のばらつきや変動が大きくなるのです。
要はざっくり値段がついてしまうって感じ?^^;;
「バンコクのゴーゴーバーもこうした側面を見せる市場の一つである」と市野澤先生は言っておられます。
アメリカの人類学者・ギアツはジャワ、バリ、モロッコなどイスラム圏のバザールの市場を研究して共通する特徴を見出し、「バザール型経済」と定義しました。
「バザール型経済」は上記のようなわれわれが常識としている価格のメカニズムが機能しない市場なんだそうです。それは以下のような理由によるものです。
1.売り手と買い手が特定の限られた空間に密集している
2.価格・取引条件などが対面交渉である
3.不特定多数の取引相手
4.個人対個人の取引(会社などの組織ではない)
5.商品にスタンダードな基準がなく、かつ商品と取引相手に関する情報が不十分
6.正式な手続きが決まっていないなど誰かに管理されていることがない
欲しい品物が売っているけど、それがどれぐらいの価値があるものなのか、売っている相手はどんな素性なのかがまったくわからない。
そんな怪しい取引で情報収集の手間と取引で損をするリスクをできるだけなくすための売り手と買い手の努力が、〝バザール型市場〟の取引を決定しているらしいです。
それではゴーゴーバーがこの〝バザール型市場〟と似ている点を上記の特徴に沿って見ていきましょう。
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