市野澤潤平氏著『ゴーゴーバーの経営人類学』の内容をときどき感想などもはさみつつ紹介しています。
第4章まとめの続きです。
4.お客は純粋にサービスだけを求めてくるのではない
市野澤先生はゴーゴーバーのサービスは二面性を持っているのだ、とも言っています。
もしも、お客が本当にサービスだけに関心を持っているのであれば、相手はどのゴゴ嬢でもいいわけです。しかしそうならないのはお客の関心は「キレイなゴゴ嬢」にサービスされることだからです。
ゴーゴーで男性がゴゴ嬢に求めているのは、接客の質やSEXの内容だけではなく容姿やスタイルなども含まれているのです。
2で説明した〝経験的品質〟と〝探索的品質〟の両方を求めているってことですね。
この二面性を持つ商品が取引の対象となっている点で、ゴーゴーバーの取引はバザール市場論と違ったものになってくるのです。
だから何?って感じもありますけどw
5.結局は運頼み?
競争市場としてのゴーゴーバーは〝多数乱戦型〟──バトルロワイヤル的な市場です。
どんなに人気があるゴゴ嬢でも、一度に数十人のお客を相手にすることはできません。ゆえにお客を独占することは物理的に無理です。
また、ゴゴ嬢になるのはわりと簡単なので、常に客の数よりも多いゴゴ嬢が控えている状況です。
このような多数乱戦の市場では参加者には常にチャンスがあります。どのゴゴ嬢にも、気前の良い金持ち客をつかまえられれば、一発逆転のチャンスがあります。
それはたぶん宝くじに当たるよりは大きな確率でしょう。
そのチャンスを手にするためには、ただボーッと待っているだけではダメです。
絶えず新規の客を開拓すること、過去の経験から学んでより有効な戦術を採用すること、ちょっとした工夫をすることなどの営業努力が求められます。
でも、やはり〝運〟が左右する要素も大きいのがゴーゴーです。
容姿性格ともに冴えないゴゴ嬢が単にラッキーで莫大なお金を手にしてしまうことも珍しくはありません。この場合は運が良かったとしか説明がつきません。
ゴゴ嬢たちは運不運をかなり信じているので、そんな連中の戦略判断は必ずしも合理的なものにはなりません。
不確実性が支配するゴーゴーという市場で、ゴゴ嬢がとるべき基本戦略は、長期間男性客とつき合って、さまざまな場面でお金を受け取ることです。
しかし、やっぱりリスクを避けてコツコツ稼ぐよりも、一攫千金志向に憧れている部分もあります。
彼女たちはそんな矛盾と葛藤の中で日々揺れて、ときには不可解な行動に走ってしまうこともあるのです。
かなり雑にまとめました。
前回も言いましたけど、そもそも雑にまとめたものを、さらにかみ砕いてリライトしているので、もはや原型から遠く離れてしまっている可能性もあります。
読み返しても、あんまりまとまってないような気もするんですけど、やさしくスルーしてくださいませm(_ _)m
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