GW休みなんですけど、どこにも出かけられません。
DVDレビューばかりなのもアレなんで。
夏休みと言えば自由研究。夏休みじゃないけど。
でも、まあそんなわけで自由研究します。
テーマは『タイ買春読本』。
‘94年にデータハウスから出版された〝タイの夜の顔〟をテーマにしたルポルタージュです。
著者は「アジア性風俗研究会」とあります。
奥付を見ると4人のライターの名前がメンバーとして載っています。
「まえがき」にはこのように書いてあります。
タイ王国の夜は、楽しい。多彩で、奥が深い。
世の中は太陽が支配する昼の顔と、月が支配する夜の顔から成り立っている。ひとつの国を語る場合、昼の顔だけを語るのは、不自然ではないだろうか。夜の顔というのは、その国の文化と密接につながっているというのに──である。
そして、「多彩にして奥深いタイ王国の夜の顔」を、探るべく、夜の町を歩き回ったといいます。そして「傍観者とか視察者とかの居心地の良いポジション」ではなく、「買春者」として「新婚早々の者も、恋人のいる者も全員が逃げずに体験を重ねた」そうです。
そして、「まえがき」はこのように結ばれています。
(中略)人はそしるけれども、買春・売春は、男と女のひとつの邂逅である。金と酒の仲立ちだったとしても、人と人の出会いに違いはない。
タイの夜に、タイの女性にはまりかけた者もいる。早くもはまってしまった者もいる。
本書は、その真面目すぎるほどの体験取材報告書である。
非常に気負った感じの「まえがき」です。ジャーナリスト魂に溢れています。
テーマがテーマなだけに、あまりにくだけた感じだと怒られることに配慮したのでしょう。
この「まえがき」だけ読むと、ちょっと身構えてしまいますが、本文は決して堅苦しくなく、非常に楽しく読めます。
では、目次をかんたんにのぞいてみましょう。
Ⅰゴーゴー・バー編
・Tバックのヒップが揺れて 熱情の国際歓楽街パッポン
・初めてのハイレグに恥じらいながら 踊り子の登竜門ソイ・カウボーイ
・男たちの夢を機織る 性の遊園地ナナ・プラザ
Ⅱタニヤ(ソイ・街ジープン)編
・「抱いて」から始まった、愛の物語
真心と出会う日本人街・タニヤ
・愛の宅急便は安全、敏速、確実
「ナンバー・ワン」クラブ
Ⅲマッサージ・パーラー編
・50人余の泡姫から1人を選ぶ贅沢
「ベルンダ」マッサージ・パーラー
・日本人顧客を迎え続けて十数年
「アタミ」マッサージ・パーラー
Ⅳコーヒー・ショップ編
Ⅴノーハンド・レストラン編
Ⅵチャイナ・タウン(ヤワラー)編
Ⅶ特別編 チェンマイのナイト・ライフ
・アジアの男たち御用達。川風そよぐロリータ館
「17/3」置屋
・「北方の薔薇」にブルセラの蜜の味
「チョンラダ」置屋
・いわばウブな素人娘のトレーニング・センター
「サンティ・タン」置屋
「サコドゥワン」置屋
「インターカフェ」置屋
・古式タイ様式のバーで知った美少年との幻想の夜
「マッチョ」ゲイ・バー
・素肌美人の可憐な泡姫と
「パンドラ」マッサージ・パーラー
・七色のバブルに過ぎ去った青春が蘇る
「サユリ」マッサージ・パーラー
・その他マッサージパーラー
Ⅷ現地スーパー実用情報編
・短くて20分、長くて半日
・「小さすぎる」「おおきすぎる」
賛否両論、タイのコンドーム事情
・意外に簡単‼基本利用術さえ知れば楽しさ倍増
・たったの50語でモテまくる
タイ語のセクシー会話例
「何でオレはモテないんだろう」
──と嘆き悲しむ前に
こんな感じです。
「これ、ヤバいんじゃなの?」って思ってしまいそうなタイトルもありますよねw
このあたり、あとで物議を醸すことになるようです。
目次だけ見るとチェンマイに関してけっこうページを割いている印象を受けますが、
ページ数にするとゴーゴー・バー編と同じぐらいです。
まあ、それでもけっこう割いていますよね。チェンマイ、いまだに行ったことないしw
ヤワラーなんかに触れているあたりにも時代を感じます。
あと、もう一点不思議に思うところがありますよね?
そう。パタヤの「パ」の字も出てこないんです。
これはなぜなのか僕には理由がわかりません。
当時、エイズが洒落にならなかったからか。
ファラン天国で日本人が行っても面白くなかったから。
(そんな記事を当時ネットで読んだ気も)
単に取材班の手が回らなかったからか。
明日からは各章について具体的に見ていきます。
(続く)