『タイ買春読本』研究、ゴーゴーバー編の最後はみんな大好きナナプラザです。
全部で60ページほどあるゴーゴーバーパートの中で、ナナプラザに関する記述は10ページほどに過ぎません。
まあ、この本で主に語られているのは、ゴーゴーバーでの遊び方に関する部分で、それぞれの盛り場やお店のガイド的な要素は薄いため、あとに触れる場所のウエイトが少なくなるのはいたしかたないことなのかもしれません。
しかし、そんなところを割り引いたとしても、本書で描かれているナナプラザは場末感たっぷりです。
「ナナプラザはスクンビット通りのランドマーク・ホテル脇のソイ・ナナを入ってすぐの、バンコク№3の歓楽街である。
歓楽街といっても、広場を思わせるスパースに、コの字型をした3階建てのビルが建っているだけだが、この中に、ロリコン専門のバーやニューハーフのいるバー、そしてお目当てのゴーゴー・バーなどがひしめきあっている。」
筆者のナナプラザへのうっすらとした悪意を、どこか感じてしまうのは気のせいでしょうか。〝№3〟て。〝ロリコン専門バー〟という記述も気になります。
脚注では次のように補足しています。
「スクンビット通りソイ4にあり、ゴーゴー・バーやレストランなどが並んでいる歓楽街。パッポンやソイ・カウボーイに比べるとこぢんまりとした店が多い。ソイ4を挟んだ向かい側にはナナ・ホテルがあり、1階にはコーヒー・ショップやディスコがある。ディスコは入場無料でドリンク代のみ(略)」
パッポンやソイカよりも〝こぢんまりとした店が多い〟場所だったようです。
現在のナナプラザしか知らない僕には想像がつきかねます。
しかし、本書に掲載されているナナプラザの見取り図を見ると、確かに現在とはかなり様子が違うことが伺えます。
1階なんかスカスカです。空欄になっている場所はどうなっていたんでしょうか。
何もなかったとすれば、たしかにかなり寂しい感じだったのでしょう。
中の様子については、1階は激しい客引きの攻勢に合ったものの、2階の様子には場末感が滲み出ています。
「店の前にいる女の子たちも、椅子に座っていたり、広場を見下ろすテラスにもたれかかっていたりで、いささか元気がない。客が少ないのを持て余しているかに見える。我々が目の前を通ると、とりあえず立ち上がり、店のドアを開いて手招きするのだが、腕をつかもうとまではしなかった。
店の中を覗くと、お立ち台で踊っている女の子たちの大部分がトップレス、あるいは素っ裸だった。ちょっとした目の保養になるが、中には、まだ恥毛が薄くて胸の膨らみも小さい、14,5歳くらいにしか見えないような女の子もいた」
店の名前は出てきません。本章に登場するのは筆者ともう一人の記者です。
たまたま入った一軒の店(店名は出てきません)で、筆者は日本語の上手な一人の女の子と出会います。
彼女は日本での出稼ぎ経験があるコでした(時代を感じます)。彼女からロング500B(!)でOKと言われて筆者はペイバーすることに。
相方にも無理やり相手を選ばせて4人でホテルへ戻り、濃厚な一夜を堪能していたところ、相方カップルがトラブったおかげで台無しに…という顛末です。
まあ、それだけなんですけど。
現在とはかなり様子が違う感じのナナプラザがすごく気になりました。
95年頃には僕も行っているはずなんだけど、そんなイメージないんですよねえ。
たしかに1階左側近辺にはこぢんまりした店が何軒かあったような気もしますが…。
これも二つの図の向きが……。90°違ってて絶妙に見づらい(笑)
変わってないのは『Casanova』『DC10』ぐらいでしょうか。
1階左手前は『SUCKERS』って店?看板は『Lolipop』だった気が。
レインボー系が影も形もないのが驚きです。
また、3階はスヌーカーとゲストハウスだったようですが、
要は〝ヤリ部屋〟だったんでしょうね。