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『ヒステリックブルー』強制わいせつ致傷事件、容疑者の抱える〝闇〟


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ヒステリックブルー 右が二階堂容疑者

 

 

埼玉県警朝霞署は23日、『ヒステリックブルー』の元ギタリスト・二階堂直樹(41)を強制わいせつ致傷容疑で逮捕しました。逮捕容疑は7月6日午前2時15分ごろ、埼玉県朝霞市の路上で、わいせつな行為をしようとして帰宅途中の20代の女性の口を後ろからふさいで押し倒し、右腕に軽傷を負わせたとしています。

 

ヒステリックブルー』は大阪城公園前のストリート(通称・城天)発祥の男女3人組バンド。’98年にメジャーデビューし、2ndシングル『春~spring』が大ヒットし’99年の紅白にも出場しました。

デビューから順調にヒットを飛ばしていた同バンドでしたが、バンド内の不和や、方向性などでやがて行き詰まりを感じるようになってしまいます。

’01年には二階堂容疑者ことナオキの自殺未遂騒動が報じられました。

部屋にガスを充満させたうえで左手首を切ったうえで自分で110番した、というもの。さらにナオキは健康状態があまり良くなくてクリニックに不定期で通っている、という証言もあり、それはバンドの存続が危ぶまれるほどのものだったともいわれています。

当時の所属事務所は自殺未遂を否定しましたが、報道が予兆だったかのように‘03n年に『ヒステリックブルー』は活動休止を発表。そしてそのまま’04年3月、二階堂容疑者ことナオキの〝事件〟による逮捕を受けて解散しました。

 

 

ナオキの〝事件〟とは’03年に東京・目黒区や大田区で女性9人に乱暴をして強姦・強制わいせつの容疑で逮捕された事件でした。

犯行は悪質で、逮捕の原因となった事件は路上で女性を押し倒したというものでしたが、マンションに侵入して強制わいせつをはたらいたり、女子高生にわいせつをしたところを写真に撮り、それをネタに呼び出していたこともありました。路上で背後から胸や陰部をまさぐり、陰部をくわえさせたこともあります。

被害を受けた女性の中には『犯人が二度と社会に戻って来ないようにしてほしい』と証言した人もいたそうです。

 

04年の逮捕当時、二階堂容疑者のとある〝性癖〟の片鱗を中学時代の知人が語っていました。

「中学時代、あいつらのグループがやっとんたんが〝拉致る〟という遊び。若い女とすれ違ったときに突然、後ろから女に襲いかかり、肩に担ぎ上げたまま数十mダッシュするんや。直樹は特にこれが好きで、よう自分から進んでやっとった。女が悲鳴を上げるのが面白いっていうてたな」

「直樹には人の家に不法侵入するクセがあったんや。場所はアイツが住んどった同じ市営住宅なんやけど、なぜか1階から壁をよじ登って2階のベランダへ侵入する。ベランダから部屋の中に入ることはなかったけど、何でそんなことをするんか、ようわからん。本人に理由を聞いても『趣味や』というだけ。捕まったと聞いたときも、不法侵入はアイツの趣味やからなってみんなで冗談いうとったぐらいや」

たわいない〝遊び〟なのでしょうが、容疑者を犯行に至らせてしまった衝動の根幹がそんなところにも垣間見えるように思うと笑っては済まされません。

 

 

 二階堂容疑者は懲役12年の判決を受け、未決勾留日数を除いた10年の刑期を勤め上げて'16年に出所しました。出所後は結婚をし、平穏な暮らしをしていたようです。

ツイッターフェミニスト的は発言を繰り返し、アンチに嫌がらせを受けても冷静に対応していたことから、すっかり更生したものと周囲からは受け止められていたようです。

二階堂容疑者は親しい知人に「自分でも犯行の兆候(サイン)は自覚していた。更生プログラムを再読しようと思っていた」と語っているようです。

性犯罪は罰するだけでは再犯を防げない一種の依存であり、〝病〟なのだという考え方が最近では主流になってきています。

二階堂容疑者のケースは性犯罪の再犯を防ぐことの難しさをあらためて感じさせます。