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よるのたび トラブゾンナイト(7)深夜の攻防


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         (Trip Advierより)

 

翌日の夜です。

ホテルの自室で昨夜と同じくトルコ版(?)MTVをぼーっと眺めておりました。

深夜にはまた例の新寮生歓迎パーティのような娼婦たちの襲撃が来るんでしょう。心づもりはしておりました。

昼間にも、彼女たちには何度もホテルの階段やロビーで擦れ違いました。でも、そういうときは売り込んで来ないんですよね。別に買いたくもないけどw

 

察するに、連中はどうやらこのホテルの上のほうの階に住んでいるようです。

たぶん夜半までにはどこか〝職場〟に働きに出ていて、その日の稼ぎがかんばしくないと帰宅して2階の客室を襲うのではないか。

そんな推測をたててみました。

 

推論を立証するべく、夜の街中をさまよってみましたが、彼女らの〝職場〟とおぼしき場所を見つけることは出来ませんでした。

謎のディスコにいた女のコたちは、一見しただけでも彼女らよりもレベルが上なのは明白なので、 ああいう場所ではないでしょう。

もっと置屋みたいなえぐい場所なんだろうなあ。もしかすると、僕の泊っているホテル自体が置屋というパターンもないではないですね。でも客が来るところは見た覚えがないんですよねえ。

それに、深夜にあんな感じで売り込みに来るということは、少なくとも僕のフロアの客たちはフツーに泊まりの人たちなんだと思います。

 

しかし、熱心に売り込まれてもあんなマニアごのみの面子って、ひなびた温泉とかでもないとなかなか。でも、ここってトルコのかなり東のほうだし、 ひなびていていないこともないか。

 

この夜の〝襲撃〟は昨夜よりも遅く1時30分頃に開始されました。

ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!

例のごとく部屋のドアが乱暴に叩かれます。

 

ドアを開けると、昨夜とは別の大きなおばさん(推定100㎏)が立っていました。

ヘルメットのようなおかっぱのせいでバナナマンの日村そっくり。

「…………。」

僕は無言でドアを閉めました。 さすがにバナナマンはないわ。

もう少し選択の自由というものはないものか。

 

ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!

数分後、再び激しく叩かれるドア。

開けると、今度は先ほどのバナナマン日村の他にジャージ上下のちんちくりんの金髪娘と、小柄ながらまるまると肥えた黒髪ソバージュのおばさん(推定年齢50歳)の3人が立っています。金髪娘もなぜかバナナマン日村の髪型です。流行っているのかな?

 

うーん、選択の余地はちょっと増えたけどなあ。またまたマニア好きしそうな面子なんだよなあ。

三人とも、腰に手をあてた姿勢でそっくり返っており、なぜか居丈高です。

「××××××!」

そして 三人とも口々に何かを叫びながら、 拳を上下動させて手のひらをパンパン叩く例のジェスチャー。

そう、「私たちとセックスをしろ!」と。もはや嫌がらせでしかありません(涙)

 

廊下では昨夜と同じように女たちがあちこちの扉を叩いていて、ちょっとした騒ぎになってます。よく苦情が出ないもんだ(笑)

笑ってる場合じゃない。とりあえずこいつらとはしないとはっきり意思表示しないと、この勢いじゃ力ずくでやられかねません。

 

とりあえず「ノーノー」と言って半開きのドアに身体を乗り込ませた二人を外へ押し出しながら、 ドアを閉めました。

(ふう……。)

一安心して室内を見て、ズルッとコケそうになりました。

いつの間に入ったのか、バナナマンがどっしりと僕のベッドに腰掛けてこちらに手招きをしています。

コントじゃないんだから。

速攻でつまみ出しました。

(続く)

 

 

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