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トゥーのはなし(9)仲直り


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Pin-upのゴゴ嬢(facebookより)

 

お金を送ってもお礼の一言もない、そのくせお金が欲しいときには矢のような催促。

しかもタイの場合非常事態宣言といってもこの頃には規制は緩くなっていて、パタヤのお店は営業しているはず。まあ、外国人観光客はいないので稼ぎは少ないかもですが。

 

そんな身勝手なトゥーに対して、僕はあるときぶちキレてしまいました。

これまでの不満をぶちまけた内容のLINEを怒りに任せて送り付けた結果、それ以来トゥーからのLINEは来なくなりました。

 

(こりゃあ終わっちゃったかな。言うこと聞いて送金しておけばよかったかな…)

いざ彼女からLINEが来なくなると、そんな弱気な思いが頭をもたげてきます。

 

しかし、わずか3日後、トゥーから何事もなかったかのようなLINEが来たのです。

本当にお詫びも文句の一つもなく。

どうやら彼女の中で前回のことはスルーすることにしたようです。

 

誕生パーティらしき写真も送って来ました。

 

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僕はてっきり誕生日はお金を引き出したいがための嘘だと決めつけていたのですが、それは本当だったみたいです。その点は反省。

プレゼントには現金ではなくお菓子を送ったのですが、今回はちゃんとお礼のメッセージももらいました。いちおう彼女なりにこれまでのことは反省しているんだな、と思うようにしました。

 

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とりあえず、丸くおさまった感じです。

金欠スイッチが入ると送金要求の激しいトゥーですが、ふだんは優しくていいコなので、僕はわりと好きだったのです。マグロだけど。

しかし、ホッとしたのもつかの間、今度はそれまでとは違ってストレートな要求ではなく、少々持って回った〝要求〟をするようになりました。

 

たとえば、その当時彼女は知り合いのところに居候していたのですが、自分の家を探しに行ったという報告とともにこんなLINEを送ってきました。

 

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「高いと思いますか?」ってそういうことですよね?

このときはスルーしてそのまま会話を続けました。家賃相当額にちょっと毛の生えた程度の送金が届く頃だったので。

 

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どうもこのバイクが欲しくてたまらなくなったようです。何でお金もないくせに分不相応なものを欲しがるのでしょうかねえ。

もちろんこのときも「カッコいいねえ」とお茶を濁しておきました。

その後どういう手段を使ったのか、彼女はこのバイクを手に入れたようです。

 

このように、トゥーからあからさまな要求はなくなり、僕が知らん顔をすると彼女もそれ以上食い下がることはなくなりました。しばらく何事もなく平穏な日々が続いていたのですが、またあるとき大喧嘩することになりました。

(続く)

 

 

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