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乱交ノ世界(8)流れ流れた女


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『SHARK』(@MintsDigitalより )



 

↑のゴーゴーバー画像は本文とはまったく関係ありません。

90年代の話を00年ごろに書いたものをリライトしています。当時の「大人のパーティ」に関するお話です。

昔の文章なので、さすがに読んでいてツッコミどころも多々あるため、(注)で随時ツッコんでおります。

 

 

しぶしぶ対戦したマリちゃんから繰り出された未体験ゾーンの技。

気持ちいいのかいいのかそうでないのか、よくわからないうちに終わってしまった僕でした。

 

ごくごく短めのピロートークの中で、 先ほどの技は彼女がかつてSMクラブに勤務していたときに会得したものであることが判明しました。

どうやら、SMクラブやらホテトルやら、さんざん流れてたどり着いたのがここだったようです。

 

彼女と話すうちに、せっかくの大サービスなのに微妙な感じだった原因がわかったような気がしてきました。

 

おそらく元々の彼女は男のケツの穴を舐めることが苦痛な、ごく普通の人だったのでしょう。仕事でやっているうちに、いつの間にか男のケツの穴を舐めることが当たり前な自分がいて。

そしてさらにその行為をすることで、 相手が自分を少しだけ他の女のコより「特別な」存在として見てくれることに味をしめたのかも知れません。

そしていつしか彼女の得意技になっていったのではないか。

 

だから、「舐める」という形は出来ても、どこか心がなくてプレイという感じにならないのかなあ、なんて勝手にいろいろ想像を膨らませてしまいました。大きなお世話ですけどね。

 

その次にそのパーティを訪れたとき、マリちゃんはすでにいなくなってました。

「どうして辞めちゃったの?」

ママに理由を聞くと、ジュンちゃんと2人、意味ありげな目配せなんてしてます。

 

「ああ、あのコねえ…なんか最近女のコの持ち物がなくなると思ったら、 どうやらあのコだったらしいのよお。だからやめてもらったの」

やはりマリちゃんは「ケツの穴」な女のコでした。

 

でも、おそらくはここのほかのみんなも50歩100歩というか。

マリちゃんほど極端じゃないけど、同じような匂いなに気がつきました。ここ最近なんとなく僕がここのメンバーに感じていた違和感はきっとこれです。

 

うまく説明できないけど、どことなくうらぶれた、流れ流れてたどり着いたとか、フツーの人だったら背負わなくてもいいものを背負ってるとか、そういう感じ。

 

20代前半なのに、彼氏がいるわけでもなく、何よりの休日の楽しみが競輪だというジュンちゃんもそうです。

さくらさんのおそらく本当は若いのかも知れないと思わせるくたびれっぷりもそうだし、ママだってどこかワケありな感じです。

 

そのことに気がついてから、なんとなくそのパーティからは足が遠のきました。

しばらく経って、ふと電話してみたらその電話番号はすでに使われていませんでした。

 

マリちゃん、どこかでまだ舐めているんでしょうか、ケツの穴。

ホント大きなお世話ですよね。

 

90年代前半はまだフツーの風俗で稼ぐことが時代でした。

それでも稼げるお店で働くには、ある程度の若さや容姿、コミュ力などが要求されるわけで、そこから弾かれた人たちが「裏」へ流れて来るという傾向が現在よりもずっと顕著でした。

当時のSⅯやマニア向け風俗はそういった人たちが流れて来る場所であり、「大人のパーティ」もそんな場所だったのです。

 

 

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