市野澤潤平氏著『ゴーゴーバーの経営人類学』の内容をときどき感想などもはさみつつ紹介しています。
今回はバーガール、主にゴゴ嬢たちの1日の営業の様子を見てみます。
彼女たちの1日の仕事は夕方の出勤から始まります。
「ゴーゴーバーの出勤が午後6時から7時なので、バーガールの出勤もその時間が目安となる」と本書にはあります。
ただ、最近の様子を見ていると、午後9時ぐらいまでにくればいいみたいです。
まあ、お店は8時ぐらいから本格的に営業してますんで、その時間にも何人か来ているコはいます。ウェイトレスだともう少し早いかも知れません。
ゴゴ嬢たちはおおむねナナやソイカから数キロほどの近場に住んでいることが多いです。そして、バスやバイクタクシーなどを乗り継いで、夕方のラッシュの中を出勤してくるのです。
出勤すると、ゴゴ嬢の場合は仕事着に着替えます。
標準的なコスチュームはビキニの水着に膝までのロングブーツというスタイルです。
ステージを下りているときは、その上に何かを羽織っていることもあります。
時間があればご飯を食べて腹ごしらえをするコもいます。
ナナプラザ近辺には、夕食を買える屋台がたくさんあります。ソイカのソイの中にも屋台があります。
そこへ行って食べたり、テイクアウトして控室や店の外で食べたりします。
昔はナナプラザ内にもそんなおかずを売っている一角があったように思うのですが、まだあったかなあ。最近は見ていない気がします。
お客やバーガールが揃って、店内が活気づくのは午後9時過ぎ。
バーガールにとってはそこからが仕事の本番となります。
ここからは店で初見のお客を相手にするときの一般的なルーティーンを説明します。
基本的にはこのルーティーンの繰り返しですが、すでに顔見知りの相手だったり、同僚のおまけでお客をゲットできた場合などは多少異なります。
1.ロックオン
人種や国籍、見た感じの良さ、年齢などを見つつ、ドリンクを奢ってくれそう、またはオフしてくれそうな相手をロックオンします。もちろんゴゴ嬢個人の好みも入ります。
2.接近
ロックオンした相手に声をかける、またはステージ上から視線を送るなどしてアプローチをします。相手の反応が良ければ、席につくことを試みます。
男性客のほうからアプローチしてきた場合はよっぽど気に入らない相手である場合以外は席につきます。でも、席についてもらえないことありますよね(涙)
3.コミュニケーション
会話やボディランゲージを通じて場を盛り上げ、男性客との間に〝いい雰囲気〟を作ります。そのためには多少のタッチはOKな場合も多いです。
4.交渉
具体的に営業する段階です。最終的な目標はオフですが、まずはドリンクから。
相手によってはドリンクのみでとどめておく戦略をとる場合もあります。
ベテランは露骨なことはしませんが、ほとんどの場合は思い切りストレートに要求してきます。要求されたからといって必ず応じる必要はありませんが、あまりケチすぎても嫌われます。
5.店外デート
首尾よくオフしてもらえた場合は速やかに精算して店外に出ます。
もちろん、お客の気分次第ではそのまま店で飲むこともあります。
店外で何をするかは、客とバーガールの自由、というのが建前です。
食事や買い物などのデートで終わる場合もあります。バーガールとしては、そこに必ずしも性的なものは求められていないのですが、いかにして楽に稼げるかは重要です。
ロングの場合、男性客の相手はオフされた当日だけではなく、「翌日に持ち越されることも多い」と本書にはありますが、最近ではロングでも早朝にきっちり帰ってしまうパターンが多いです。
6.✖✖✖
基本的に男性客からバーガールへの金銭的報酬と引き換えに行われます。場所や時間などは両者の交渉で決められます。
仕事熱心な嬢はショートが終了すると即店に戻って次の客を物色するパターンも少なくありません。客が気に入らなかった場合はもちろん、そうでなくてもとっとと帰るパターンは普通です。
デリヘルなら時間いっぱいはいますけど、こっちはドライです。
7.関係の継続
バーガールにとって男性客が〝良いお客〟(金銭的にもしくは個人的な好みとして)であった場合は連絡先を交換したり、次回の来店を約束するなどして、関係を継続しプロモーションをはかります。
一度でもペイバーしたことがある人はこんな感じじゃないでしょうか。
あくまで女のコの営業目線でのお話で、個人的に仲良くなればこの限りではありませんし、そのプラスアルファがゴーゴーの楽しいところですよね。
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