市野澤潤平氏著『ゴーゴーバーの経営人類学』(03年)の内容をときどき感想などもはさみつつ紹介しています。
本書に描かれているシチュエーションは20年前のものなので、金額などはそのあたり含みおきください
ゴゴ嬢の思考や行動も当時とはけっこう変わってきていると思います
在住の方ならともかく、僕のように日本住みで多くて年3回ぐらいしか行けないとなると、お気にとは大部分の時間、一緒にいることができません。
その間、ゴゴ嬢たちは普通に働くし、普通に遊ぶでしょう。
タイ麵彼氏だって出来るかもですし、そもそも元からいたりして。
そんな状況で送金ばかり要求されて、日本のおっさんたちは、絶えずゴゴ嬢に対して疑心暗鬼になってしまうというお話(そうかな?)
ケーススタディはおっさんたちからゴゴ嬢へ送られたメールを紹介。
【ケース20】
「僕のプーへ。僕が今きみにメールしているのは、今きみのことを考えていて、そしてきみがいなくて寂しく思っているからだ。きみは僕のことをとても幸せな男にしてくれた。僕はお母さんに会いに1度帰らなければいけないけどその間もきみのことをずっと想っている。身体に気をつけて」(アメリカ人男性)
「きみとプーケットに行ったときはとても楽しかった。またお正月にタイに行きます。それまで待っていて下さい。他の男と付き合わないように」(バーガールに月々の送金をしている日本人男性)
「君が日本に遊びにくることができるように準備しています。日本に来たら一緒にディズニーランドへ行こう」(日本人男性)
「元気ですか、ちゃんと毎日お店で働いていますか?きみはすぐに仕事を休んでしまうから心配です。あまりお酒を飲み過ぎないように気をつけて」(イギリス人男性)
「タイ語を勉強しています。きみが好きです。タイに行きたいです。きみに会いたいです」(日本人男性によるタイ語の手紙)
コーエンさんは男性客がタイ人のバーガールにこのような強い愛着を持つ背景には、彼らの多くが自国では女に縁がないからだと指摘しているそうです。
「彼らはしばしば母国においては経済的に社会の下層に位置し、さらにジジイだったりブサイクであったりという〝性的弱者〟であることも少なくない。
だから、ゴーゴーでストレートな愛情表現に触れると、それがカネのためだとわかっていても『ひょっとして』と思ってしまう。
そういう人の心の中には強い愛着と疑心暗鬼が錯綜することになる」
だそうです。大きなお世話ですね。
「ひょっとして」と思ったっていいじゃないか。
もちろんゴーゴーフリークの紳士方全員が、そんなふうに心に傷を負っているわけではありません。パッポンやナナはどんな男性でも、おカネさえ持っていれば分け隔てなくウェルカムなのですから。
そして、彼らは常識としてゴゴ嬢たちの媚態が、基本カネのため、仕事のためのものだということは知っています。しかし、その一方で1人の男として彼女の微笑みが本物であってほしいという願望も持っています。
ゆえにコーエンさんの言うジレンマはすべての男性の裡にあると言っても良いでしょう。別にコンプレックスに苛まれていなくたって女性の癒しは男みんなに等しく必要なのです。
いや、確かにね。僕もおっさんですし日本で若い女のコにはモテませんよ。最近はともかく、ゴーゴーにハマったきっかけは、そういうのではなかったような。
やっぱり、フリードリンク、フリーセックス(無料ではありませんがw)な非日常の爛れた雰囲気がよかったんだと思います。
現実の世界ではないんですよね、きっと。
でも、ゴゴ嬢たちから見れば、がっつりリアルな世界なんで、そのギャップがあからさまになってしまうと、ちょっと冷めるというか。
そういうの、長いことないから分かりませんけどw
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