ディスコからの帰り、夜道をとぼとぼ歩きながら考えました。
あのおねーちゃんたちは何のために店にいるのか?
お酒の相手にしては数が多すぎる。彼女らのテーブルは店の半分ぐらい占拠してましたから。
男性客にマンツーでつくなら、それも納得ですが、たまに女のコを呼ぶテーブルもだいたい1グループに1人しか呼ばないし。
夜が更ければ、更なる展開が待ち受けているのかなあ? だったらいいなあ。
でも、かなり美人揃いなので、直感的にそれはない気もします。
日本で言うと、ヘルスの面子というよりは完全にキャバクラの面子です。MPとかゴーゴーなんかよりも全然レベル高いので、そこまでサービスがあるとは思えないのです。
結局『謎のディスコ(自称)』の謎は解けずじまいです。
警察(入管?)の手入れにやる気をそがれ、 僕はホテルへと帰ってきてしまいました。
謎を投げかけておいて放りっぱなしというのは、読んでる側からしてみれば、さぞかし感じの悪いものかとは察せられます。本来ならば、責任をもって明らかにすべきなのでしょう。
いえ、ぶっちゃけ、もういっぺん行けばいいやと思ってたんですよね。
しかし、二度とその店へ行くことはありませんでした。行ってる暇がなくなってしまったのです。
まだ全然飲み足りなかったのですが、酒を売ってるところを探しに行く気力もなく。
バーがあんな調子じゃあ酒を売ってるところも簡単には見つからなそうです。
部屋に戻り、書き物をしたり、テレビを見たりしてぼーっとしておりました。電話がないので、ネットは出来ません。 そろそろネットカフェに行かなきゃ。
僕をここへ連れてきた酔っ払いのマネージャー的にはこの部屋にある14インチのカラーTVはかなり自慢のポイントだったみたいですが、どうせテレビを見たって言葉がわからないから、僕としてはどうでも良かったというのが本音です。でも、不思議なもので言葉が分からなくても音が出ているだけで、 何となく気分がなごむものです。
そういえば、テレビなんかある部屋に泊まってなかったなあ。
いろいろ見ていると「クイズミリオネア」をやっていました。
中東版のようですが、お馴染みのセットで司会者も回答者も頭にかぶった布を輪っかで留めているアラブスタイル(注)だと、なんか笑ってしまいます。
画面の下には「テレフォン」とか「フィフティフィフティ」的なのがちゃんと出ているんですよw
結局チャンネルはMTVをつけっぱにしてました。
面白いのは、プロモVかけっぱなしという番組スタイルは、お馴染みのMTVそのままなんですが、どこかヘン。
そう、かかってるのはトルキッシュ・ポップスとおぼしき妙にエキゾチックなメロディ。でも、Vはなかなかカッコ良かったりします。
ユーロ版ではないでしょうね。エキゾチックすぎる。トルコ版MTVなんてあるのかなあ。アメリカ版MTVとくらべても遜色なく、なかなかのクオリティです。
セクシーな女性ボーカルがブリトニーばりに踊ってたりします(笑)。 イスラムって、いいんだっけ? こうゆうの。
シンガポール以来、ひさびさに目にする艶っぽいMTV画像を眺めつつ、僕はいつのまにかまどろんでいました。すると、
ガンガンガン!
不意に、部屋のドアが激しくノックされました。
(続く)
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