そして次の日。
あと数時間で海へ出かけるというのに僕は例によってR3にいました。
夕方からソイカとナナで4軒ほどゴーゴーをはしごして、最後にちょっとだけ立ち寄るつもりだったところ、〝おばさん〟につかまってしまったのです。
ただでさえやる気のないじゃんけんゲームなので、普通ならきっぱり断っていたところですが、この日はちょっと断れない事情がありました。
「このコに飲ますよ」
おばさんは新人らしい若いゴゴ嬢を無理やり引きずってきたのです。
美人ではありませんが長身で大柄、お尻と太ももが見事な発育ぶりでなかなかエロいコでした。こういうコ、嫌いじゃないです。
これは上手いこと酔っ払わせてうっしっし、なんて展開もあり? そんな妄想やいろんなものが膨らんでしまいます。うっかり乗ってしまう僕でしたw
そして始まってしまったじゃんけんゲームですっかり深みにはまってしまったのでした。こういうときに限って大負け。ダウンした僕を尻目に、ほぼノーダメージのゴゴ嬢はどこかへ行ってしまいました。
ゴイはむこうのほうでファランの客を相手に騒いでいます。けっこう飲んでいるみたいです。大丈夫かな? 他人のこと言えないけど。
すっかりもやがかかった状態の頭でボーッとしていると、いきなりパッと明かりがついで店内が明るくなりました。閉店です。
うわあ、こんな時間まで飲んじゃったよ。
ふらふらになりながらホテルへ戻りました。シャワーを浴びたりなんだりして時計を見ると3時を回っています。ゴイは5時にホテルに迎えに来ると言っていたはず。
これはベッドで横になってしまったら昼まで目が覚めないパターンです。
とりあえずすぐにTシャツとハーフパンツタイプの海パンに着替えてソファーでテレビでNHKを観ていました。酔っ払っていますが、気を張っているからかさほど眠くはありませんでした。
時間になったのでロビーに降りていくと、めずらしく15分遅れ程度でゴイがやってきました。
ゴイに連れられてホテルを出ると、車寄せに白い小型の乗用車が停まっていました。
運転席には長髪のややぽっちゃりした男、助手席にはオールバックにサングラスのサル顔をした小男が座っていました。運転席の男はR1の入り口のところでよく見るボブというやつです。サル顔のほうは見覚えがありません。
僕とゴイは後部座席に乗り込みした。どうやらこの4人が今日の面子みたいです。
ヤムは実家に帰っていていませんでしたし、ミスレジスターは海は嫌だと言って来なかったのです。ノイやオーちゃんなどその他に声をかけたかどうかは知りません。
まあ、あんまりたくさんいても車に乗り切らないですしね。
車はパタヤへ向かうときに何度か通ったハイウェイを快調に飛ばします。
ゴイはボブやサル顔と何やらずっと盛り上がっていました。
タイ語で盛り上がられても僕はなったく何が何やらという感じなので、寝てしまえばいいのですが、ここで問題が発生します。
(き、気持ち悪い……)
思えばこれが地獄の1日の幕開けでした。
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