市野澤潤平氏著『ゴーゴーバーの経営人類学』の内容をときどき感想などもはさみつつ紹介しています。
前回も少し触れましたが、ゴゴ嬢たちが、よりたくさんのチップ稼ごうと思ったら2つの戦略があります。
1つはたくさんの客をとる方法。
もう1つは1人の客からより多く金を出させる方法です。
1人1回あたりに稼げる金額はある程度決まっているので、決まった額のチップで稼ぐには数をこなさなきゃならないというのが前回のお話ですが、ここでは1回だけでなくトータルで稼ぐお話です。
ある男性客をターゲットにしたとき、バーガールたちはその男性のタイプに応じて、まずこの2つ要素をもとに稼ぐために適した関係を築いていくことになります。
この際の判断材料となる男性客のタイプは二つあります。
1つは金離れの良さです。SEXの交渉のときに金をケチるか、買い物をねだったときの反応や、チップやタクシー代などを気前よくだしてくれるかどうかを観察し、取引相手としての格付けをするのです。格付け、されてますよw
もう1つ、重要な男性客のタイプは、リピートしてくれる客です。その客がどれぐらいバンコクにいるのか、リピートの有無や頻度はどれぐらいなのか、連絡先は教えてくれるのか、などです。
これら2つのタイプをもとに、客との関係を築くためにゴゴ嬢がとる戦略を市野澤先生は下図のように模式化しております。
ただし、ここでいう男性客のタイプはゴゴ嬢の判断材料の一部に過ぎません。
したがって下の図で示されている4つの戦略はバーガールの思考をごくごく単純化したものです。実際に彼女たちがとる行動は必ずしもこうなるわけではありません。
4つの戦略は次のようになっています。
・金離れが良いけどリピートはない=『収奪』戦略
・金離れが良く、リピートもしそう=『多角化』戦略
・ケチでリピートなし=『商取引』戦略
・ケチだけどリピートしそう=『日和見』戦略
それぞれの戦略については次回詳しく解説します。
僕ですか? もちろんケチのくせにリピートしないやつですwww
↓ぽちっとお願いします